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トマトをお家で育てちゃおう!栄養価の高い人気者トマトの栽培法

ベビーリーフやハーブならともかく、トマトとなると本格的で栽培が難しいんじゃない?と思っていませんか。それが意外とやさしいんです!日当たりさえ確保できれば、トマトはプランターや鉢でもすくすく育ちます。今年は思い切って、楽しいトマト栽培に挑戦してみましょう♪

トマトについて

ナス科ナス属のトマトは、原産地が南アメリカのアンデス高地。よく日の当たる乾燥した地帯です。世界各地で栽培されるようになったのは18世紀から。日本では、ちょっとクセのある味がなかなか受け入れられず、野菜として広まったのは1935年からと、少し出遅れました。でも今ではれっきとした主力野菜。特に、赤い色素のリコピンに強い抗酸化作用があるとわかってからは、老化防止や免疫力強化などの理由で、ますますもてはやされています。

トマトの種類

大玉トマト

いわゆる普通のトマトです。重さが150g以上のものを大玉といいます。直径が7~8cmから10cmを越えるものもあって、さかんに品種改良されています。店で売られているのは、ほとんどがおしりの尖った桃太郎シリーズ。

中玉トマト

40g~150gまでのトマトを、中玉といいます。ミディトマトとも呼ばれていますね。2008年に品種登録されたフルティカというトマトは、皮がうすくて食べやすく、また育てても丈夫です。

ミニトマト

40g以下のイチゴみたいな小さなトマトは、小玉トマト、ミニトマト、またプチトマトなどと呼ばれます。よく売られている真っ赤でまん丸な千果という品種は、リコピンが大玉トマトの3倍以上含まれているといわれています。丈夫で育てやすい品種が多く、初心者向け。

赤以外のトマト

トマトには白、黄色、緑、茶色、黒色もあり、スイカのように縞が入った実もあります。色替わりのトマトは原種に近く、酸味が強いので、彩りとしてサラダに入れるとおいしく食べられます。

クッキングトマト

最近日本でも出まわりはじめたのが、加熱するとおいしさが増す料理用トマト。もちろん生でも食べられますが、果肉が厚く煮くずれしにくいので、調理するとうまみが増します。また、リコピンは熱に強くて、油と共に食べると吸収率がよくなるという性質があるため、世界的には料理用トマトのほうが主に作られています。

トマトの栽培①植付け

畝作り

トマトの苗を栽培する場1所は、植える2週間前に苦土石灰を1平方メートルにつき150g撒いて、よく耕しておきます。そして植える1週間前には、牛糞や鶏糞の堆肥を1平方メートルにつき4kg、粒状肥料を適量撒き、幅1mほどの畝を作ります。トマトは乾燥が好きなので、普通より高めの畝にしましょう。

よい苗

双葉が残っていて枝と枝の間隔が間延びせず、がっちりした苗がよい苗です。できればこの苗のように、第一花房が出ている大き目の苗が栽培しやすいです。また、接木苗だと前にナス科の植物が植えてあった土地でも安心して栽培できます。

苗の植付け

トマトの苗の植付け時期は、4月下旬から5月中旬がベスト。トマトの苗は大きくなるので、株間は50cmほど、畝の間隔は60cmあけるのが基本になります。植える穴にまず水をたっぷり入れ、それが引いてから苗を植えつけます。苗の向きは、花房が通路に向くよう植えてください。トマトは常に同じほうに花を咲かせるため、通路側に花が咲き、実が成って、取るのが楽になります。

【家庭菜園】ミニトマトの育て方 植え付け 栽培 [Home gardening] Tomato Gardening How to Grow Cherry Tomatoes

ここでの栽培法は、家庭菜園でも庭なので、畝にはしていません。支柱の立て方が参考になります。植えているアイコという品種はミニトマトで、栽培すると丈夫で豊作になります。

プランターに植付け

トマトをプランターで栽培するなら、60cmの深型プランターで2株植えるといいでしょう。土は野菜用土に苦土石灰をまぜたものか、トマト専用培養土を使います。元肥は少なめにして、追肥を多くしたほうがよく育ちます。

鉢・プランターを使ったトマトの育て方

鉢に植えるトマトの栽培方法を、くわしく説明しています。特に追肥のやり方が参考になります。鉢が大きいので、軽い用土を使うのが正解ですね。

トマトの栽培②植付け後の管理

脇芽取り

トマトを栽培しはじめると、間もなく写真のようにどんどん脇芽が出てきます。これはすべて折り取ってください。取った脇芽は生命力が強く、すぐ土に挿すか、水を入れたビンに入れて庭に置いておくだけで根が出てきますから、新しいトマトの苗が簡単に作れます。

支柱に誘引

栽培中のトマトの苗が順調に生育してきたら、支柱につるを誘引します。支柱はまっすぐの棒を立ててもいいし、アサガオ用の3本支柱でもよく育ちます。1週間に1度ぐらい、伸びた分を支柱に結びつけ、第5花房か第6花房の下で摘心します。同時に脇芽取りも忘れずに。

追肥の与え方

追肥にはトマト専用肥料を与えると楽です。畑でもプランターや鉢植えでも、トマト苗の最初の実がピンポン玉ぐらいになったとき、1回目の追肥を与えます。液体肥料なら規定に薄めて2週間に1度、固形の遅効性肥料なら1カ月に1度、根に触れないようにして与えます。

ミニトマトの育て方4-1 春から冬まで苗を増やして長期収穫

脇芽を挿し木して新しい苗を作り、次々と育てて長くトマトを栽培する方法を説明しています。水だけで挿して、ちゃんと根が出るんですね。

トマトの育て方 日常管理編

トマトの栽培で大切な、脇芽取りと支柱への誘引を、くわしく説明しています。特に誘引は参考になります。アサガオと同じで、斜めに巻いていくのですね。

トマトの栽培③栽培上のポイント

鳥害

トマトの栽培は、日当たりと風通しがよければあまり病気が出ず、丈夫に育ちます。しかしムクドリのような鳥に真っ赤な実がねらわれると、全滅もあるので、鳥の多い地域では株を防虫ネットで覆っておくと安全です。

ミニトマトは摘果不要

ミニや中玉トマトの栽培では、ついた実はすべて大きくして食べることができます。ただし大玉トマトだけは、花房1つに実は3個までにして、後は取ってしまったほうが充実したおいしいトマトになります。

連作障害

ナス科の植物は、同じ土で翌年も栽培すると、成長が止まったり病気にかかりやすくなります。ですから畑なら4年は間をあけ、プランターや鉢なら土を取り替えて栽培してください。

トマトの栽培④病害虫対策

えき病

気温が低く雨が多い時期、たとえば梅雨の初期などに、露地栽培で発生することがある病気です。
トマトの苗のどこでも発生し、発病した部分は暗褐色となって腐っていきます。病原菌はカビの一種です。症状が出たらすぐ、ダコニール1000やオーソサイド水和剤を、1週間おきに2回ほどかけましょう。

うどんこ病

栽培地の日当たりが悪く、雨があまり当たらないところで発生します。白い粉をふいたようになります。わりと治しやすい病気で、ベニカスプレー、ミラネシン水和剤、アーリーセーフなどの殺菌剤を交互に、1週間おきに2、3回かけます。同じ種類の薬剤をかけつづけると菌に耐性ができて効かなくなるのでご注意を。

ハダニ

ハダニはごく小さなクモの一種で、ほとんどの栽培植物にとりつき、葉の裏であっという間にふえて栄養分を吸い取ります。ただ水に弱く、葉裏に水をかけていればほとんど発生しません。それでも出てしまった場合、少なければガムテープなどでとりのぞくか、水と牛乳を半々にしてスプレーして窒息させます。牛乳を使った後はかならず水で洗い流してください。うっかり大量発生させてしまったら、マラソン乳剤、じゃがいもスプレー、ケルセン乳剤などを交互にかけて駆除します。

トマトの実が割れる

トマト栽培中のこの現象は、病気ではなく、苗が急に水を吸ったために起きたものです。梅雨どきなどで雨がたくさん降ると、かわいていた実に水分が流れ込み、ふくれてこうなります。ですから薬をかけても治りません。

尻腐れ病

病という字が入っていますが、これも病気ではなく、石灰が足りなくてこうなりました。対策としては、尻腐れ病になった近くの葉に消石灰を水でうすめて散布します。暑い時期の栽培中に起きたときは、土の石灰を充分に吸収できるよう、株元に地面の温度を下げるマルチングをしてください。

トマト栽培のまとめ

いかがでしたか? トマトは丈夫で、苗を植えてから3ヶ月もすると、もう実がなって食べることができます。そして自家製のトマトは、まだ青いうちに収穫した販売用のトマトよりずっと新鮮でおいしいのです♪ プランターや鉢でも育てられ、見た目もなかなかいいトマトを、ぜひ栽培してみてください☆

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