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「ハーブの女王」の名を冠するラベンダー。身近な鉢植えで楽しもう

優美な香りを持つことから、ハーブオイルやフレグランス、キャンドルなどに利用されているラベンダー。そんなラベンダーを鉢植えで育てる方法、さらには鉢植えで収穫したラベンダーの利用法までご紹介します。ぜひ、ラベンダーの香りに癒されてみませんか?

ラベンダーを鉢植えで育ててみませんか?

ラベンダーと言えば、広大な大地に悠々と咲くラベンダー畑を思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも、実は身近な鉢植えで育てることもできるんです。
今回は、ラベンダーの鉢植えについてご紹介していきます。

ラベンダーのこと、あれこれ

まずは、ラベンダーについて簡単にご紹介しましょう。

ラベンダーの名前の由来

古代ローマの時代、薬草として入浴や洗濯に使用されたラベンダー。
そのことから、ラテン語で洗うという意味のlavareが花の名前についたとされています。

ラベンダーの原産地と品種

ラベンダーの原産地は、地中海沿岸やインド、カナリア諸島、北アフリカ、中東などです。
多年生の品種と、一年生の品種がありますが、どちらも大木にはなりません。

ラベンダー色と言えば紫色ですが、他にも白色やピンク色の花を咲かせる様々な品種があります。

ラベンダーの品種は、 大まかにラヴァンドラ亜種とファブリカ亜種、サバウディア亜種の3種類。
園芸でも有名な香り豊かなイングリッシュ系の品種は、ラヴァンドラに属しています。

ラベンダーのハーブ療法

ラベンダーは、ハーブとして古くから民間療法に用いられてきました。
効能としては、眠気を引き起こすリラックス効果、血圧を下げる効果、不安や不穏、不眠やうつ症状などから精神を安定させる効果、鎮痛、消化不良、脱毛、防虫・殺菌などの効果が言われています。

ただし、近年の研究によって、ラベンダーを口から摂取した場合に便秘、頭痛、食欲増加を引き起こす可能性が指摘されています。
実際にアメリカでは、妊娠中や授乳中のラベンダーの使用には注意を促しています。
ハーブ療法を行う際には、専門家に相談するなど注意しましょう。

ラベンダーを育てる前に

ラベンダーを育てる前に知っておくべき、ラベンダーの性質や品種の選び方について見ておきましょう。

ラべンダーの性質

ラベンダーは、高温多湿には特に脆弱です。
平地や暖地の気候では育ちにくい性質のため、日本での生育は高温多湿の時期を乗り越えさせることが最大の難関です。

そこで、ラベンダーを鉢植えで育てれば、高温多湿の時期は室内に避難させたり、雨の掛かりにくい場所に移動できるメリットがあります。

品種の選び方

耐暑性の強い品種を選ぶと育てやすいです。
フレンチ・ラベンダーなどは、平地でもよく育ち、大株に育ちやすいものが多いので花壇での栽培にも適しています。

鉢植えでのラベンダーの育て方

それでは、ラベンダーを鉢植えで育てる方法をご紹介していきます。

植え付け

ここでは、種よりも簡単な苗木を植え付ける方法をお教えします。
植え付け時期は3月〜5月頃、または9月〜10月頃です。

まず、鉢の底にネットを敷き、底石を敷き詰めたら土を入れます。
鉢の中央に苗を置き、土を足して周りから軽く押さえたら鉢植えの完成です。

あとは水を与えて、3日ほど直射日光の当たらない日陰で管理した後、日当たりと風通しのよい場所へ移動させましょう。

花の季節の鉢植えのお手入れ

花穂の切り落としをしましょう。
せっかくきれいに咲いているのに、とためらってしまうかもしれませんが、ラベンダーの花にとってはその方が有り難いのです。

ラベンダーは高温多湿が苦手なので、夏になるにつれて弱ってきます。
花を咲かせるためにエネルギーを消耗しますので、暑さに耐えられず衰弱してしまうのです。

花が満開になる前に、花穂を上から二節くらい下の葉の付いている付近で収穫しましょう。
いつまでも花を咲かせておくと、鉢植えの株が消耗してしまいます。
切った枝の葉の付け根から、わき芽がすぐに伸びてきます。

梅雨の前の鉢植えのお手入れ

鉢植えの枝に葉が茂って、風通しが悪くなってきたら剪定しましょう。
枝が茂ってしまうと、蒸れて下の方の葉が黒く変色して枯れてしまいます。

花が終わって梅雨に入る前に、枝を剪定して枯れてしまった枝葉を丁寧に取り除いてください。
鉢植え全体の風通しを良くすることが大切です。

翌年に向けたお手入れ

ラベンダーの剪定の時期は品種によって違ってきます。
イングリッシュ系やラバンディン系は、12月~3月頃。
フレンチ系は11月頃。
デンタータ系で9月~10月頃です。

鉢植えの株元の2/3付近で、全体を丸く刈り込み剪定します。
この時、茎の長さをそろえておくと開花時期に花が同じ高さで咲きそろいます。

水やりは慎重に!ラベンダーを鉢植えで育てる時の注意点

水のやり過ぎ厳禁

植物には水をたっぷり与えた方が良いと思いがちですが、ラベンダーは乾燥した土壌を好みます。
水のやり過ぎは蒸れや根腐れの原因になるので、土の表面が乾いてからにしましょう。
また、植える時に土に肥料を混ぜておくと、年1回、休眠期に入る前の9月頃に追肥すれば十分です。

日当たりと風通しの良い場所へ置く

鉢植えは、日当たりのよい場所に置きます。
日照不足は花付きが悪くなる原因にもなります。
梅雨から夏の間は、高温多湿を避けるために風通しのよい場所に置きましょう。

成長に応じて植え替える

鉢植えでは、根が密集すると成長できなくなります。
根が充実した株は、一回り大きい鉢に植え替えましょう。
鉢植えの植え替えは成長期の前の3月~4月頃に行います。

ギフトにもOK!ラベンダーの活用法

ラベンダーの鉢植えにそっと、お顔を寄せてみてください。
ほんのりやさしいグリーンの茎と葉の部分から、控えめで穏やかな香りがしてきます。
大切に育てた香り豊かなラベンダーを活用する方法をご紹介します。

ラベンダーリース

乾燥したラベンダーを使うとポロポロ落ちて作るのが大変ですが、生花なら強く握っても大丈夫。
乾燥後はかなり小さくなるので、ラベンダーをたっぷり使ってきれいに仕上げましょう。

ラベンダースティック

見た目がとても可愛らしいラベンダースティックは、ギフトにもおすすめ。
消臭剤代わりに玄関やトイレに飾っても良いですし、虫よけ効果もあるのでクローゼットやタンスの中に入れて利用することもできます。

ポプリ

ラベンダーの香りを手軽に長い間楽しめるのがポプリです。
手作りしたポプリを、小さな壺やかご編みのバスケットなどに入れるとおしゃれなギフトにもなります。

ラベンダーを鉢植えで楽しむ方法をご紹介しました

いかがでしたか?
癒しを与えてくれるラベンダー。
ぜひ鉢植えにチャレンジしてみましょう!

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