記事ID49033のサムネイル画像

それ間違ってるかも?カーテン販売員による寸法の測り方レクチャー!

カーテン販売をしていたころ、カーテンの注文時の寸法の正しい測り方を知っている人がほとんどおらず、ほとんどの人が間違った測り方をしていました。なぜそんな間違いが起こるのでしょうか?カーテン寸法の測り方のよくある間違いと、正しい測り方をお伝えします!

なぜカーテンの寸法はおおよそのサイズではだめなの?

【あなたは、カーテンを購入するとき、どのくらいちゃんとサイズを測ってからお店に行きますか?】

ソファやダイニングテーブルは、だいたいこのくらいのサイズが欲しいな~というおおよその寸法で購入してもそこまで問題が無いことが多いですが、カーテンの場合はオーダーするときはもちろん、既製品を購入するときもサイズの確認が非常に重要になります。

その理由は、
①足らないと隙間から見える
②見た目が悪い
③引きずると汚れやすい
という3点が主に挙げられます。

①足らないと隙間から見える

これだとのぞかれちゃいます・・・。

よく既製品を購入した場合におこるのですが、「こんなもんだろう」とだいたいで買っていくと丈が足りずにつんつるてん・・・。光も入るし、プライバシーの観点や防犯の面からでも大問題です。

丈以外にも、横幅が足りず真ん中が閉まらないなんてことも多々あります。

②見た目が悪い

これは上記の窓に、しっかりオーダー品をつけた画像です。
やっぱりピッタリのカーテンはかっこいいです。
それに引き換え、上の画像のだらしなさが際立ちますね・・・。

こちらも既製品を購入したときにありがち。
丈や幅が合わず、多少バランスが悪いカーテンでも「まぁいいか」「こんなもんかな」と諦めてしまうことが多いのですが、部屋をおしゃれに飾ろうとしてもカーテンのその一点だけで台無しに。もったいないですよね。

③引きずると汚れやすい&プリーツが乱れる

数センチ長いだけでこんな感じに。

これはオーダーにもあることですが、数センチ適当に寸法を測ったがゆえに裾が床についてしまい、裾は汚れるしプリーツは乱れるし・・・。とせっかくオーダーしたのに気分の悪い結果になってしまいます。

また、四つ目の重要な理由があります。
それは「カーテンの表示寸法がそもそもフックからの長さ」
ということを多くの人が知らないからです。

カーテンのサイズ表示について

このサイズ、カーテンのどこの寸法を指すかわかりますか?

どういうことかというと、既製品・オーダーの両方とも、多くの商品やお店ではカーテンの寸法を以下のように決めています。

【幅】
完成したカーテンの両端のフックまでの長さ

【丈】
フックの頭から裾までの長さ

例えば幅100cm、丈200cmという表示のドレープカーテンがあったとします。
この幅と丈は上記の寸法を表すので、実際の生地の幅や丈と少し寸法が異なるのです。
生地を裾のほうを持って広げた実寸では、既製品だと幅約150cm、丈203cm程度になったりします。

知らないと、幅100cmと書いてあれば生地が100cmと思っても無理はありません。
丈も200とあれば、レールの上から測って200だからぴったり!と勘違いしてもしょうがないですよね。でも違うんです。

また、オーダーで注文するときも、上記の幅と丈を指定しなければなりません。
現在カーテンが付いていない場合は、ついているものを測ることができないので非常に困るわけで、そのせいで間違った寸法計測をしてしまうんですよね。

では、そうならないために正しいカーテン寸法の測り方をお伝えしようと思います。

まずはやりがちな「間違った」寸法の測り方です。
カーテンの寸法なんて、生地や窓を測れば問題ないのでは?と思ってた人は間違いですよー!

間違ったカーテン寸法の測り方

間違い① 生地の寸法を測る

カーテンを広げて測ると・・・?

カーテンの買替のときに起こりやすい間違いが、この「生地の寸法を測る」です。

でも、現物を測ってるんだから間違いないのでは?と思いませんか?
これにはカーテン特有の「ヒダ」と「伸縮」で起こる、意外な落とし穴があるんです。

まず幅ですが、よくあるのが「裾を広げて寸法測ってきました!」というタイプ。

カーテンはフラットカーテン以外は、上部をつまんでヒダをとってありますよね。
なので、上部で測るのと裾で測るのとでは大きく違ってきてしまうのです。

裾を広げた長さから計算できないの?とお思いになるかと思いますが、できるといえばできますが確実ではないのです。

なぜなら、ヒダの取り方は大きく分けて「1.5倍ヒダ/二ツ山ヒダ」「2倍ヒダ/三ツ山ヒダ」というのに分かれます。
必要寸法の1.5倍や2倍の生地を使うから、そう呼ばれます。

左が2倍、右が1.5倍ヒダ

主にオーダーが2倍ヒダ、既製品が1.5倍ヒダのことが多いです。
(オーダーで1.5倍もあります)

そのどちらかを伝えていただければ、逆算して製品寸法を出すことは可能です。
例:裾150cmで、二ツ山だった!→1.5倍ヒダの100cmのカーテン

ただし、物によって二ツ山でも1.3倍しか生地をとっていなかったり、オーダー品だとサイズの都合上きっちり2倍の生地を使って作られていないこともあります。

なので、万全を期すにはやっぱり生地の寸法を広げてそのまま測るのはNGというわけです。

丈を測るときはフックに注意!

フックから下の寸法を「カン下寸法」と呼びます。
カーテンの製品寸法は多くがこの「カン下寸法」で表示されているのです。

お次に丈ですが、こちらは冒頭にお伝えしましたように注文寸法が「フックの頭から」になるため、生地の上から下までの総丈で測ると若干変わってきます。

Aフックと言われる、生地の上端から1cm程度のところにフックの頭がきている場合は-1cm
Bフックと言われる、生地の上端から3~4cm程度のとろこにフックの頭がきている場合はマイナス3cm程度すれば、注文寸法になるので問題はありません。

とくに、丈の場合はアジャスターフックで調整が効きますのでフック形さえ間違わなければ大丈夫と言えます。(間違うと一つずつ調整が必要なのでかけるときに面倒です)

ただし、大きな窓は特に重みで生地が伸びたりしますので、床に置いて測るのはNG。
そもそも床に置いた状態だと真っすぐ測れないこともあるのでおススメしません。

間違い② 窓の寸法を測る

これはカーテンが今ついていないところのカーテンを購入するときに置きがちな間違いです。

窓枠そのものを測ってきてしまうのですよね。

でも、カーテンを付けるのはレールですよね。
なので、レールが窓枠の中についている場合を除けば、窓枠を測っても幅も丈も全然違う寸法になってしまうというわけです。

もしレールがついてない場所にカーテンが欲しい場合は、レールを付けてから再度採寸することをおすすめします。

間違い③ レールの上から測る

かなり多くの人がやる間違いです。
カーテンレールの上にメジャーのフックを引っ掛けて測ってきてしまうのです。
もしくはレールの下端ですね。非常に惜しいです!

製品寸法の丈は、フックの頭、すなわちレールについているランナーと呼ばれるフックを掛ける部品のところからの長さなので、レールの上からの寸法そのままで注文してしまうと長いカーテンが出来てしまいます。
レールから測ってるから大丈夫!と言えないのが、カーテン注文時の落とし穴ですよね。

ただ、レールの厚みが分かっていればその分を引けばいいだけなので、再度測りなおさなくても計算すればほぼ正しい数字で注文・購入することが可能です。

間違い④ そもそも測らない

これも非常に多いのですが、そもそも寸法を測らず購入しようとするパターン。

既製品がある=規格のサイズがあるはずだから、だいたい目で見てこのくらい、でいけるだろう、という思い込みから発生する間違いですね。

実は、窓のサイズもレールのつける位置もレールの形も、決まったものってないんですよね。
窓のサイズはハウスメーカーによって違ったり、レールも職人によってつける位置はバラバラ。

既製品は「多くの窓に合う」だけで、すべての窓にぴったり合うようにはできていないのが現状です。

また、背の高い窓は「このくらいかな?」と思っていても意外と人間の感覚だと外れてることも多いです。

さらに、同じ窓が二つ並んでいるから・・・と片方だけ測っている場合も、エアコンや壁があってレールの幅が違ったり、微妙にレールのついている高さが違ったりします。
ドレープレールとレースのレールの長さや、取り付け高さが違うこともありますので、明らかに同じ長さでなければ2つ測るのを忘れないように。

ぴったりしたカーテンが欲しい場合は、必ず採寸してくださいね!

正しいカーテン寸法の測り方 【レールから測る場合】

さて、いよいよ正しいカーテン寸法の測り方の内容です。
まずは、基本のレールとランナーからの寸法を測る方法です。

幅:レールの寸法 ①機能レール

一番端の動かないランナーの輪っかの部分から、逆側の端の同じ部分までの長さを測ります。

注文時には、この幅に少し余裕を持たせたサイズで購入・注文します。
余裕分は標準で5%ほど。生地や長さによって異なるので、お店で確認を!
このレールのサイズを伝えれば、対面販売の場合はお店の人が計算してくれます。

幅:レールの寸法 ②装飾レール

同じく、端のランナーから反対側のランナーまでです。

丈:ランナーからの寸法

高さも、なるべくなら動かない端のランナーの輪っかから「真っすぐ」下におろして測ります。
斜めにならないように注意!

腰窓の場合は、枠の下端まで。(通常15~20cmほど足した長さで購入・注文します)
途中、ソファなどの障害物がある場合はそれに当たらない長さに指定しましょう。
防寒やインテリア性のために床まで長くするのもお好みです。

掃き出し窓の場合は、床まで測ります。(通常床につかないよう、1センチ引いて購入・注文します)
窓が床から離れてる立ち上がり窓も、床まであったほうが見栄えが良いです。

立ち上がりの高さが高い窓

出窓などレールが部屋側に出ていない場合は、枠内までの長さを測ります。
(同じく枠の下に当たらないように1センチ引きます。)

ひっかけるタイプのメジャーがあると、非常に便利です。
カーテンの専門店などでは配布、貸出してくれることが多いので一度行ってみるといいと思います。

カーテン専用メジャー

正しいカーテン寸法の測り方 【今あるカーテンを測る場合】

あまりおすすめはしませんが、事情によりレールが測れない場合などカーテンそのものを測るさいには以下のように測ってください。

生地を測る際のチェック項目

カーテンの幅の寸法

もし何らかの事情でレールの幅が測れない場合は、カーテンを広げて、両端のフックからフックまでをしっかり伸ばした状態で測ります。

先にも述べましたが、裾を引っ張って測ったらだめですよー。

また、同じようなカーテンを作りたい場合は、ヒダの形も念のため確認を。
今まで2倍ヒダのカーテンだったのを1.5倍のカーテンに買い替えると、豪華さが減っていまいち・・・なんてことになったりします。

カーテンの丈の寸法

丈も、今あるやつと同じにしたいという事情があれば、カーテンを測ってもOKです。
カーテンの丈はできればレールにかけた状態で、測ったほうが生地が伸びた状態で測れるのでオススメです。

ランナーから、生地の下端まで測ります。
(総丈じゃないですよ!)

ただし、長年使っていると、端と中央で伸びの関係で長さが変わっているなんてこともあります。
吊った状態で見て、どこの長さがベストか確認してから測ってくださいね。

また、注文時にはフックの形状も聞かれると思いますので、「Aフック」「Bフック」のどちらかか確認しておいたほうがいいです。

カーテンの寸法を測ったら、再度確認を!

いかがでしたか?
知識が無い中で、正しい測り方するのは相当難しいですよね。
生地を測ったり窓枠測ったりするのもうなずけます。

でもこの記事を読んだあなたはもう大丈夫!
ぜひ次回購入時にお役立てください。

最後に。
よくあるのが採寸したときの数字の間違い、メモ間違いも非常に多いです。
測るときは2回ほど念のため採寸するのをおすすめします!

関連する記事

この記事に関する記事

この記事に関するキーワード

キーワードから記事を探す

TOPへ