記事ID55256のサムネイル画像

    花粉症の予防にヨーグルト!?乳酸菌の驚きの働きとアレルギーの関係

    飲むヨーグルトがインフルエンザ対策になるとして大きな話題をよんでから数年がたち、現在ではヨーグルトに含まれる乳酸菌が花粉症の予防にもなると言われています。なぜ花粉症対策にヨーグルトが注目されているのでしょうか?花粉症のメカニズムと合わせて調べました。

    花粉症はなぜ起きるのか

    ヨーグルトの効果についてご紹介する前に、花粉症のメカニズムを見てみましょう。なんだか見るだけで鼻がムズムズするようなお話ですが、予防するためにもどうか最後までご覧くださいね。

    花粉症とは、スギやヒノキが撒き散らす花粉が人の体に入ることでその花粉を追い出そうとすることで起きるアレルギー症状のことです。

    花粉

    花粉が人の体に入ると、まず人の体は花粉を異物と判断します。このとき、花粉に対して抗体が作られます(IgE抗体)。この抗体ができたあとに、再び花粉が体に入ったときには抗体が反応して花粉を追い出そうとします。このとき起きる反応が花粉症です。

    花粉症とは、人の体が自分の体を花粉から守るために鼻水や涙で洗い流そうとする反応のことを言うのです。・・・自分の体を守るためにあんなに辛い思いをするってちょっと不思議ですよね。筆者も毎年辛い花粉症で寝込むほどひどい症状に悩まされます。

    花粉症対策はどうすればいい?

    辛い花粉症になる前に、症状が出るのを防ぐ方法はないものでしょうか?筆者の場合、家の周りが杉林なので毎年毎年イヤでも花粉症になってしまうような環境なのですが・・・。

    外出時は完全防備で!

    花粉症対策としては、まず花粉症の原因となる花粉を吸い込まないことが大事です。出掛けるときにはこのように、完全防備で出掛けましょう。多少怪しく思われるかもしれませんが・・・花粉症の辛い症状を抑えるにはしっかりと防御することが大事です。

    うがい、手洗いを徹底!

    外出から帰ったら必ずうがい・手洗いをしましょう。自分に花粉症が出なくても、ご家族に花粉症の方がいる場合には家に持ち込まないことが大事です。ご家族の花粉症を防ぐためにも、手洗いとうがいはしっかりと行いましょう。

    洗顔・掃除をこまめに

    顔や体についた花粉をしっかりと払い落とす・洗い流すのが大切です。ほか、花粉の時期は掃除をこまめに行い窓や玄関の開け閉めを少なくすることや花粉症用の点鼻薬を使うことも対策の一つです。

    しかし、対策をしていても花粉症になってしまうこともあります。そんな辛い花粉症に効果があるとされるのが、最近注目を集めているヨーグルトです。

    花粉症にはヨーグルトが効果的?

    ヨーグルトが風邪やインフルエンザ予防に効果があるということはテレビでも大々的に取り上げられ、毎年冬になるとコンビニやスーパーから飲むヨーグルトが売り切れたりしますよね。

    では、なぜ花粉症にヨーグルトが効果的なのでしょうか?理由はヨーグルトに多く含まれる成分に関係があるといわれています。

    ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、免疫細胞(外部から体内に侵入してくる異物と戦う細胞)のバランスを整える働きを持つ

    出典:http://hadalove.jp

    花粉症は先ほどの項目でご紹介したとおり、免疫細胞や抗体が激しく反応するから起きるものです。ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌がそれらの働きを整えて反応を鎮めてくれるらしいのです。

    らしい、と書いたのはヨーグルトが本当に花粉症に対して効果があるかどうかは専門家や医師のあいだで意見が分かれているからなのです。

    強力な酸性をもつ「胃酸」などでヨーグルトの乳酸菌は死滅してしまうので、腸まで届くことはありません。

    出典:http://花粉症ヨーグルト.com

    確かに乳酸菌は腸内の環境を整えて免疫力を高める効果が期待されています。しかし、市販のヨーグルトに含まれている乳酸菌は、人間の持つ胃酸などで消化されてしまい、腸内にはほとんど届かないというのです。

    おそらく市販のヨーグルトで一番といっていいほど人気が高いのはこちらのR-1でしょう。このヨーグルト、冬には売り切れ続出する製品です。このように乳酸菌を豊富に含んでいたり、あるいは「生きたまま腸に届く」という宣伝文句で売り出されているヨーグルトであっても、腸内で乳酸菌がしっかりと働いてくれるかどうかは分からないのが現状です。

    花粉症には「植物性乳酸菌」を含んだヨーグルト!

    では、花粉症にはヨーグルトが良い!というのは嘘なのでしょうか?この疑問を解くカギは「植物性乳酸菌」を含むヨーグルトにありました。

    植物性乳酸菌
    味噌やぬか漬けなどに含まれる乳酸菌。
    塩分や酸が強く、低温で過酷な環境で育つ乳酸菌なので生命力が強い。

    出典:http://花粉症ヨーグルト.com

    ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌にも、動物性のものと植物性の2種類があるんです。

    植物性乳酸菌を含むヨーグルトを摂取すると、胃酸などにより乳酸菌が死滅することなく腸内にしっかりと届き、花粉症の原因であるアレルギーを鎮めるように働いてくれます。

    動物性乳酸菌
    チーズやヨーグルトなどに含まれる乳酸菌。
    乳酸菌が育ちやすい糖分が豊富な環境にあるため、乳酸菌の生命力が弱い。

    出典:http://花粉症ヨーグルト.com

    ちなみに、普通に売られているヨーグルトのほとんどは動物性の乳酸菌を含んでいます。花粉症対策としては乳酸菌の生命力が弱いために向いていないそうです。

    植物性乳酸菌、と聞くとこの飲むヨーグルトを思い浮かべる方も多いでしょう。生き抜く力が強い、というのは胃酸などで消化されることなく腸へ届くという意味だったのですね。

    強い植物性乳酸菌 を摂ることで、乱れていた腸内細菌のバランスが整い、花粉の吸収を抑え、目のかゆみや鼻水などの不快症状を抑えることに繋がります。

    出典:http://花粉症ヨーグルト.com

    辛い花粉症の症状を抑えるためには、この植物性乳酸菌を多く含んでいるヨーグルトを選んで食べることが大切だというワケです。

    このようにいくつもの種類があるヨーグルト。この中で植物性乳酸菌をたくさん含んだヨーグルトを選ぶことが花粉症対策の第一歩になるのです。

    ヨーグルトは特効薬ではない

    ご紹介してきたように、花粉症の対策には植物性乳酸菌を多く含んだヨーグルトが効果的であることが分かりました。

    しかし、ヨーグルトは花粉症の症状を改善できる薬ではありません。花粉症を発症してしまったら、ヨーグルトを食べても治すことはできません。

    2016年もまた花粉の季節がやってきます。ヨーグルトは対策の一環として上手に摂取しながら、予防をしっかりと行いがんばって乗り切りましょう!

    関連する記事

    この記事に関する記事

    TOPへ