記事ID84309のサムネイル画像

かわいくて人気が出ている多肉植物を、元気に育てるコツと用土

風変わりな姿で、うっかり水をやり忘れても枯れたりしない丈夫な生き物の多肉植物。水はけのいい用土に植えれば、あまり手間ナシで育ってくれます。多肉植物にはどんな用土が合っているか、どう植え替えれば元気に育つか、調べてみましたので参考にしてくださいね♪

初めて出会う多肉植物

いまでは百均でも売ってる多肉植物! ぶらっとお店に立ち寄って、かわいさに惹かれて買う人がたくさんいます。でも初めはちっちゃいですが、だんだん大きくなるのは他の植物と同じ。1年に1度は植え替えすると、成長して立派な姿になってくれますよ。

多肉植物の用土①市販の用土

サボテンの土 5L

こちらは、軽石、草炭、バーミキュライト、バーライトを混合した、とても軽い多肉植物用土です。水もちをよくするバーミキュライトと、根ぐされをふせぐ木炭が入っています。値段は450円前後。

多肉植物&ミニ観葉の土 1L

多肉植物やミニ観葉植物専用の用土です。根を痛めない安全な元肥が入っているだけでなく、水の腐敗を防ぐゼオライトを配合し、根腐れを防ぎます。 1Lの小袋入りで、小さな鉢で育てる多肉植物やミニ観葉植物の植え付け・植え替えにぴったり。無駄になりません。値段は350円前後。

サボテン・多肉植物の土 5L

サボテンなどの多肉植物にとって理想的な粒の大きさや水もちなどを研究して作られた、専用の用土です。材料は赤玉土、鹿沼土、バーク堆肥、木炭、パーライト、軽石などが使われています。

鉢底石

多肉植物を植える用土の水はけをよくするために、鉢底に入れるゴロ土です。多肉植物は特に水はけのいい用土を好みますから、鉢底石はぜひ必要。

多肉植物の用土②自分で作る用土

多肉植物にとってよい植え付け用土は、通気と排水がよく、粒が一定の大きさで適当な重みがあり、成分にむらのない土です。そういう用土を自宅で作る材料をご紹介します。

赤玉土・小粒

赤玉土は関東の火山灰が積もってできた用土で、無菌で水はけがよく、水もちもよいため、園芸によく使われています。肥料分はほとんどありません。

鹿沼土・小粒

栃木県鹿沼で採れる、水もちと水はけのいい用土で、弱酸性。土といわれていても、実際は軽石です。赤玉土と性質がよく似ていますが、つぶれにくいので赤玉土と混ぜて使うと用土が長持ちします。

くん炭

くん炭は、精米で出るお米の殻を低温でいぶして、炭にしたものです。炭は水にぬれるとアルカリ性になり、赤玉土などの酸性を中和してくれます。また臭いを吸いつける作用もあって、家に入れる多肉植物の鉢物用土にはぴったりです。

ゼオライト

百均で売っているゼオライトです。ゼオライトとは沸石ともいう鉱物で、植物の養分になるアンモニアやカリなどを吸い付ける力が強く、水もちもよく、用土に混ぜてくん炭の代わりとして使えます。

腐葉土

腐葉土は文字どおり、クヌギやナラなどの広葉樹の葉を腐らせたもので、用土の通気性・水もち・肥料分の保持をよくするために使います。

用土作り

基本の用土作りにいいのは、赤玉土の小粒が6、鹿沼土の小粒が3、くん炭かゼオライト1、の割合でまぜたものです。その用土を使って乾きが早すぎると思ったら、赤玉土の小粒が5、鹿沼土の小粒が3、くん炭かゼオライト1に、腐葉土1を加えると改善されます。

多肉植物の植え替え①植え替えの時期

多肉植物を植え替えるのにいい時期は、大きく分けて春の3~4月ごろと、秋の8月~11月ころです。しかも、春向きと秋向きの多肉植物は、種類が違います。
春に植え替えるのは、春秋型と夏型の多肉植物です。そして秋に植え替えできるのは、冬型の多肉植物になります。

夏型の多肉植物

熱帯のように夏に雨がたくさん降る地域の多肉植物は、その時期によく育つので『夏型』と呼ばれます。20度から30度の高気温で成長が進み、強い日差しが大好きです。

アロエベラ

アロエはアフリカ南部とマダガスカル島に多い多肉植物で、日本にはキダチアロエが鎌倉時代に持ち込まれ、暖地の海岸で自生しています。園芸品種は、葉の中身をヨーグルトに入れたりするアロエ・ベラや、赤い花がさくキダチアロエ、不夜城などがあります。

カランコエ

多肉植物ベンケイソウの一種で、ベニベンケイともいわれています。花が少なくなる冬から早春にかけて咲くため、寒いときの鉢植えとして花屋さんに出回っています。

アデニウム

『砂漠のバラ』と呼ばれる美しい花を咲かせる多肉植物です。株の根元がふくらんでトックリのようになり、枝分かれして茂ります。葉はつつじのように茎のてっぺんにまとまってつきます。

春秋型の多肉植物

春秋型の多肉植物は、メキシコやヨーロッパなどの温帯に自生しています。春と秋によく育つので、『春秋型』と呼ばれるようになりました。10度から25度ぐらいの過ごしやすい気温が好きで、それ以上とそれ以下の気温では休眠します。

エケベリア

ベンケイソウ科の多肉植物で、背が低くロゼット状に育ちます。葉が平らで大きく、バラの花のような形に整ってつくため、観賞用に人気があります。

セダム

マンネングサ科の多肉植物セダムは種類が豊富で、ぷくっとした葉を持つ個体が多く、グランドカバーやお部屋の飾りに、今大人気。品種には赤く紅葉する『虹の玉』や、茎が伸びる『玉つづり』などがあります。

ハオルチア

ハオルチアは、ロゼット状に育つ多肉植物です。ほとんどのハオルチアは最大で15cmぐらいにしかならず、しかも一年中室内の明るい場所で育つため、現代生活に合っている多肉植物といえるかもしれません。写真のハオルチア・マウグハニーは葉が杭のようになっていて、上の面が透明で光を通す構造です。

冬型の多肉植物

冬型の多肉植物は高地出身の種類です。寒いのが好きで、主に冬に成長します。日本の蒸し暑い夏は苦手で、5度から20度ぐらいでよく育ちます。

コノフィツム

そらまめのような形をした、花のよく咲く多肉植物です。夏から秋にかけて、葉が脱皮し、分球して、翌年の夏に休眠するまで成長し続けるという面白い性質を持っています。花期が長く、花色もたくさんあります。

セネキオ

セネキオ属は2000種類以上あり、多肉植物が多く含まれています。この『グリーンネックレス』は葉が玉のように丸くなっていて、茎が這うように伸び、すずしげな鉢物として人気があります。

リトープス

アフリカの砂漠や山など、一日の温度差が大きい環境のところで約150~160種が自生する多肉植物です。自生地では周辺の石や砂利そっくりの色や模様をしていることから、擬態をする植物として有名です。

多肉植物の植え替え

植え替えをしたい多肉植物を鉢から抜き、黒くなった古い根があったら、園芸ばさみで切り取ってください。そのときハサミは熱湯につけるか、ライターなどの火で刃をあぶって殺菌しておきましょう。
根を整えたあと、直射日光を避けた場所で2~3日、苗をよくかわかします。これが普通の園芸植物と大きく違うところです。

植え替え用の鉢や入れ物に、まず鉢底ネットを敷いて、鉢底の石を入れ、市販の多肉植物用土か、または自分で混合した用土を、1/3ほど入れます。

抜いて乾かしておいた多肉植物の苗を植え、鉢の底を軽く下に打ちつけながら、割り箸などで用土を隙間に詰め込みます。ただしあまり強く突かないでください。根が切れます。

植え替えた多肉植物に、水を底から流れ出るぐらい与え、水量で用土がへこんだら、上から足します。
これで植え替えが終りました。その後は明るい日陰に置いて、用土が乾くまで絶対に水をやらないようにします。

多肉植物の寄せ植え

小型の多肉植物を寄せ植えする方法を紹介しています。植える前にカラカラに乾かすこと、苗を縁に寄せて外側に向け、広がったときの姿を考えて植えることなど、参考になります。

まとめ

いかがでしたか? 多肉植物をインテリアやコレクションに使うのがブームになっていて、かわいらしい多肉植物を集めて飾る女性はデコニク趣味なんて呼ばれているそうですが、多肉植物はちょっと見慣れない姿なので植え替えが難しそう、と思っていませんか?
実はむしろ逆。ふつうの植替えでは根を乾かさないよう急いでやらないといけませんが、多肉植物はむしろ乾かすべし! 用土もカラカラ上等! ですから、ゆっくりやれて、寄せ植えの配置などいろいろやり直せます。かわいいタニクちゃんが新しい用土でのびのび成長できるよう、ぜひ植え替えてあげてくださいね♪

関連する記事

この記事に関する記事

この記事に関するキーワード

キーワードから記事を探す

TOPへ