2016/08/20
chocolata
2016/06/09 更新
四角い袋を紐で締める巾着は役に立つけれど、ときにはもっと形のちがうユニークな巾着を使ってみたい。そう思った方、意外にも日本に昔から伝わる巾着に、作り方が簡単でかわいいものがいくつもありました!すてきなおしゃれ巾着のすばやい作り方を、ぜひどうぞ☆
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巾着(巾着袋)は、小さなやわらかい袋で、口を紐でむすぶものです。簡単に作れて、中のものが落ちにくいので、とても便利。しかも折りたたんで小さくして持ち歩けるから、じゃまになりません。
ではまず、一番の基本でよく使われる形の巾着の作り方を説明します。用意するのは30cm×50cmの布を2枚。巾着の表地と裏地にします。
巾着用の表地と裏地を中表に合わせ、30cmの辺をそれぞれ縫い合わせます。縫い合わせた2本の縫い代を開いてアイロンで押さえ、写真のように中央で重ねます。そして表地(白っぽいほう)には真ん中の縫い目から2cmと4cmのところに印をつけ、裏地には10cmのところに印をつけます。
次の作り方は、表地の印の間の2cmと、裏地の10cmだけは縫い残して、周囲をぐるりと縫います。それから4つの角を写真のように三角に折って、6cm幅に縫い目と直角に縫い、先を切り落としておきます。ここは巾着のマチになります。
縫い残した裏地の10cmのところから巾着を引き出して、表に返します。表地に縫い残した2cm分は紐通しにするため、横にぐるっと一周縫います。
巾着の裏地の返し口10cmと、紐通し穴の2cm分をまつって、紐を通せば作り方終わり。裏地と三角マチのついた本格的な巾着ができあがりました♪
次は学校や幼稚園指定の形ではないですが、伝統の作り方で、簡単な上にかわいい巾着です。大きめのハンカチやバンダナですぐ作れます。まず裏にして三角に折り、縁の長さの2/7ぐらいのところを写真のようにまっすぐ縫います。
縫ったハンカチを表に返して、縫い目を真ん中にすると、写真のような形になります。ハンカチは初めから縁の始末ができているので、周囲を縫う必要がなくて作り方が簡単!
表に返したハンカチを横に半分に折り、角の部分を手前に折り返して前と後ろの蓋の大きさを合わせます。そして蓋部分の上から1.5mのところを、前と後ろで分けて縫います。ここが巾着の紐通しになるところ。
それからまた二つ折りにして、残った脇の部分を縫い合わせます。
後は、紐通しのところに好きな紐を通せば、巾着の作り方終了です! このハンカチは蓋になるところと本体になるところの模様がちがうので、コントラストがとてもかわいくなりました。紐に通した飾り玉も素敵ですね。
こちらも昔から伝わっている、可愛らしい巾着です。縁にスカラップやレースのついたハンカチで作ると、いっそう華やかな作り方になります。
作り方は、まずハンカチを表にして置き、角を中心から少し離して、写真のように畳みます。そして、赤い点線のところをぐるりと縫いましょう。
あとは、今縫った紐通しのところを、写真の順番通りに2本、紐を通していくだけで、四つの角が花びらのように開いた愛らしい巾着ができあがります。もうめちゃくちゃ簡単!使う紐の長さは、ハンカチの周囲プラス10cmぐらいにしてくださいね。
Japanese sewing, Flower petal bag /花びら巾着の作り方
ハンカチを使った花びら巾着の作り方です。レースの幅でたたむので印をつける必要がなくて便利ですね。それにしても縫い物がお上手です。まっすぐ縫うのってやさしそうですごく難しいですよね。
しじみ巾着とは、袋の形が丸くなっていて、しじみの殻を思わせる巾着です。このしじみ巾着の作り方は、持ち手がついていて紐じゃないんですが、こういう形も最近では巾着の仲間に入っているのでご紹介します。
写真を参考に、好きな大きさで型紙を作って、布を裁ちます。表地は袋部分2枚と短い持ち手2枚、裏地は袋部分2枚です。作り方は、まず袋の長い持ち手にあたる台形の先を、表地、裏地別に縫い合わせます。
それから、長い持ち手だけを先に作ります。表地と裏地を中表にあわせて、持ち手のところだけ両脇を縫い、引っ張り出して表に返してアイロンを当てておきます。この写真だと中に隠れている部分です。この作り方だと、後から押さえミシンをかけるときにきれいに出来上がります。
袋の周りを縫い合わせてから全て表に返します。短い持ち手の作り方は、中表で縫い合わせて本体に挟みこみ、表から縫い付けます。
端ミシンをかけて作り方終わり! 短い持ち手に長い持ち手をくぐらせて、手首に引っかけて使います。ペチャンコなので、畳んで他のバッグにしまっておけて、便利です。小ぶりに作れば、近所にちょっと出かけるとき携帯とお財布を入れて持っていくのにぴったり。
最近、風呂敷がまた便利なものとして復活してきて、風呂敷を袋にしたようなこのあずま袋も人気が戻ってきました。昔からある袋物で、巾着の一種と考えてもいいと思います。
作り方は、まず縦を1とすると横の長さが3になる布を用意します。日本手ぬぐいがちょうどいいサイズですが、普通の布地で作る場合は、1にあたる短いほうの布縁を両方とも三つ折りにして縫っておきます。
次の作り方は、布を横向きに置いて1/3を折って中表に重ね、重ねた分に待ち針を打って縫います。縫い代は1cmです。
今縫った重なりの部分を引き下ろして、上の縫い代にかからないようにします。それから右に残した1/3の布を折って、待ち針を打ち、上を縫い代1cmで縫います。つまりこの作り方だと、布を3つの部分に分けて、布端を上1、上2、上3、下1、下2、下3と名づけた場合、最初に下1と下2を縫い合わせ、次に上2と上3を縫い合わせたことになります。
縫い終わって広げると、こういう形になります。これでほぼ完成形です。後は、まだ切りっぱなしの縁と縫い代を始末すれば、りっぱなあずま袋の出来上がり! 伝統の袋物って、作り方がまるで手品のようですね。よく思いついたものだと、つくづく感心してしまいます。
なつかしい袋物が値打ちを見直されて、また使われるようになってきています。動画などで世界に伝わり、無駄がなくてすばらしいと言われる影響も大きいと思います。はみ出た部分を切り捨てるのではなく、飾りや蓋として作り方に取り込んでしまうという知恵を受け継いで、新しい材料やデザインで今に似合うものを作りましょう。伝統ってすばらしいですね☆
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