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【ワンランク上のDIY女子に】はんだごての使い方を勉強しよう!

自動車、PC、スマホ・・・電子機器や電気製品に必ず使われているはんだづけは、私たちの生活に欠かせない技術です。でも、普段使わないはんだごての使い方はわからないですよね。そこで、ワンランク上のDIY女子になりたい方向けに、はんだごて使い方をご説明していきます。

【はんだごて使い方】はんだごて、はんだづけとは?

授業で使ったことがある方も多いと思いますが、「はんだごて」と「はんだづけ」についてご説明します。

はんだづけとは?

【はんだごて使い方】

はんだつけとは、熱で溶かしたはんだで、金属を接合させる作業のことです。
接合後の金属間の導電性が良好なことから、配線部品の接合によく使われます。

はんだごてとは?

はんだごて(半田鏝)は、はんだ付けにおいて、はんだおよび接合部を加熱するために使う工具です。
ニクロム線ヒーターやセラミックヒーターを用いた電熱式の製品が大半ですが、電源のない所でも使用できるように、電池式のものや、ガスを燃焼させる製品もあります。

最近ではキットになっていて、「あとははんだづけをするだけ!」なんて商品をよく見かけるようになりました。

でも使う機会が少ないので使い方がわからない、失敗したらどうしようと二の足を踏んでいる方も多いのではと思いますので、使い方や出来上がりで確認する部分などをお教えします。

【はんだごて使い方】はんだつけで使う道具

【はんだごて使い方】

はんだごて
はんだ
こて台、クリーナー
フラックス
ウィック

フラックス、ウィックについては後ほど説明します。

フラックスとは?

【はんだごて使い方】

溶かして液状になったはんだの表面張力を減少させることで、はんだの流れをよくするための液体です。
流れをよくすること以外にも、母材(基盤など)・はんだの表面保護、加熱による酸化を防ぐ役割もあります。

ウィックとは?

【はんだごて使い方】

ウィックとは、はんだ吸取線などとも呼ばれる、平たいコードのようなものです。
はんだづけで失敗したはんだの除去に用います。

【はんだごて使い方】使い方

【はんだごて使い方】こて先を温める

まず、はんだごての先を温めておきます。
基盤への部品装着の場合は、温度は360度以下が望ましいです。

※こて先温度が高すぎると、はんだの温度が急激に上がるため、
 フラックスが一瞬で蒸発してしまい、小さな水蒸気爆発を起こしてしまいます

【はんだごて使い方】こて先の状態確認

次に、はんだごての先の状態を確認します。
こて先が銀色ならば大丈夫です。黒っぽいと酸化物が付いている状態なので、クリーナーではんだごての先を掃除してください。

【はんだごて使い方】

こて先掃除は湿らせたスポンジでも代用可能ですが、スポンジを使用した場合、水でこて先温度が低下してしまうので、次に使用する前にこて先温度を上昇させる必要があります。

【はんだごて使い方】

基盤に部品を配置します。
部品が動かないよう、マスキングテープ等で固定してください。

この時、基盤自体が動かないように固定すると◎
最後に、はんだづけをする箇所と周辺にフラックスを塗って、準備完了です。

【はんだごて使い方】作業を始めましょう

準備が整ったらはんだづけ作業の開始です。
やけどには十分注意しましょう。

【はんだごて使い方】はんだづけをする

はんだごてが温まったら、まずランド(基盤のはんだづけする銅色の部分)を5秒くらい温めます。
こて先をあてがえばOKです。
ランドと部品のリード(足)の両方が温まるようにして下さい。

【はんだごて使い方】溶かしたはんだを流し込む

【はんだごて使い方】

はんだを溶かして流していきます。
はんだをこて先とランドの間に少し押し付けるようにして、ランド全体に溶かしたはんだを流します。

はんだがランド全体に流れて山型になったら、はんだのみを離しましょう。

【はんだごて使い方】

はんだのぬれが良好(はんだの広がりがよく、ランド面に馴染んでいる状態)で、
接続点にはんだが適量行き渡れば、はんだごてを素早く離します。
ゆっくり離すとはんだに”つの”ができてしまい、はんだづけ不良になるので注意してください。

最後に、はみ出ている余分なリードを切ります。
はんだから出ているギリギリではなく、2〜3mm残すようにしましょう。

【はんだごて使い方】はんだの状態を確認する

【はんだごて使い方】はんだの状態を確認しよう

【はんだごて使い方】

出来上がったはんだの状態を確認していきます。

はんだの量が多すぎてランドの範囲からはみ出ていないか、あるいは少なすぎてランドが見えてしまっていないかがポイント。

良いはんだつけは、画像のように形が山形で光沢があり、見た目が綺麗になっている状態です。

【はんだごて使い方】いもはんだ

【はんだごて使い方】

よくある失敗例として「いもはんだ(オーバーヒート)」があります。

はんだづけの際に、はんだを熱しすぎてできあがった状態です。
光沢がなく、表面にざらつきがあるのが特徴です。いもはんだになると、はんだづけ不良で電気が通らなくなってしまいます。

【はんだごて使い方】ウィックに関して

はんだが多い場合、ウィックではんだを吸い取り、新しいはんだを足す必要があります。

【はんだごて使い方】ウィックの使用手順

【はんだごて使い方】

まず、ウィックが酸化していないか確認しましょう。
表面の光沢がなくなって、色がくすんでいると、酸化しているので切り取ってください。
酸化していると、はんだの吸い取りが鈍くなります。

【はんだごて使い方】はんだ過多の部分に当てる

ウィックをはんだ過多のところに当て、その上からはんだごてを当てます。
この時、はんだごてを寝かせて接触面積を広くするのがコツです。
押し付けすぎるとランドがへこんでしまうので注意しましょう。

【はんだごて使い方】はんだごてとウィックを同時に引き抜く

はんだが溶け、ウィックで吸い取れたら、はんだごてとウィックを同時に引き抜きます。
はんだごてだけを先に離すとウィックが基盤にくっついてしまいますので、必ず一緒に引き抜いてください。

【はんだごて使い方】はんだを吸引する

【はんだごて使い方】

ウィックは先端を使用し、はんだを吸引してください。
細かいところに使用する時は、先端を斜めにカットすると使いやすくなります。
また、次に使うときの為に吸収したはんだを少し残しておくとウィックの先がばらけずに使えますよ。

【はんだごて使い方】後処理

【はんだごて使い方】

作業が終了したら、こて先に新しいはんだを供給します。
こうすることで、こて先が空気に触れなくなるため、こて先の酸化を防止できます。

使用中もこて先にはんだが付着していると綺麗にはんだづけができないので、
都度クリーナー(もしくはスポンジ)でこて先を掃除してくださいね。

水を含ませたスポンジを使った場合、こて先の温度が低下してしまいますが、こて先クリーナーはこて先の温度が低下しないので効率的にはんだづけができますよ。

【はんだごて使い方】まとめ

はんだごての使い方、ご理解いただけましたか?
普段使う機会はあまりありませんが、いざという時使い方や後処理を知らないと困りますよね。

電子工作をする機会があれば、ぜひ参考にしてくださいね。

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