おうちでゆっくりしませんか?北欧家具でほっこりインテリアのススメ
2016/08/17
おりぴょん
北欧諸国の国の一つ、デンマーク。北欧インテリアを語るに欠かせないデザインナーを多く輩出している国ですが、どんな国かご存知ですか?デンマークの国土から、家具デザインの歴史、そしてデンマーク家具の有名ブランドを集めてみました!
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意外と知らないデンマークの場所や成り立ち。
デンマークの家具デザインを生み出すうえで大事な背景です。まずは基本を確認しましょう!
デンマークは、ドイツと国境があるユトランド半島と、首都コペンハーゲンがあるシェラン島など400ほどの島のあつまりをいいます。
半島は非常に平坦で、最高地点の高度ででわずか173mしかありません。
そのため耕地に恵まれ農地面積は国土の約80%にもなります。
ゆるやかな丘があるだけで、農耕地と牧草地が広がる風景が特徴です。
また、国内の多くの島が橋でつながっており、スウェーデン南部のスコーネ地方へも橋と海底トンネルが伸びています。
デーン人(ヴァイキングの一派)を始めとするヴァイキングは、木材や鉄などの高い加工技術を用いることで造船製作を得意としていました。その技術を職人たちが後世に伝えていったことで、手工芸製品の制作に関して、デンマークは当時のヨーロッパでも高いレベルにあったといわれます。
また王室を含めた貴族階級へ供給するため、手工芸品の製作が昔から多数行われており、その制作を行う職人を育てる、マイスターの仕組みというものが今のデンマークデザインの基と言われています。
20世紀においても、手作業を重要視した伝統的なデザインを捨て去ることはせず、過去の伝統美に、使う人間の立場に基づいた機能性と実用性を取り入れようとした「リデザイン」の考えが広まります。
豊かさと効率を追求したバウハウスデザインの機能性を合わせた、独自のデニッシュ・モダンが誕生したのです。
コーア・クリント
サファリチェア、フォーボーチェアなどのデザインで知られ、デンマークモダンデザインの祖と称されるコーア・クリント(1888-1954)。
建築家・家具デザイナーとして活躍すると同時に、教育者として教壇にも立ち、「人間工学」と「リ・デザイン」を理念とした教えをした人でもあります。
そして、女性の社会進出に伴う労働環境の変化から、高齢者や障碍者支援にもつながる「誰もが普通に参加できて、普通に暮らせる社会」をつくるノーマレイゼーションの理念が広がり、家具にもユニバーサルデザインやアクセシビリティデザインという形で反映されていきます。
また、1970年代の石油ショックを契機とした自然発電への移行で、環境保全の意識も国民の間で高くなりエコロジーデザインも付加されていくことになります。
少し長くなりましたが、伝統的な手作業の美が基本となり、それに誰もが使いやすい機能的で環境に配慮したデザインが融合したものが、デンマークには多いということですね。
それでは、そんなデンマークの代表的家具ブランドはどんな特徴があるのでしょう?
6ブランドを紹介します!
URBAN DANISH DESIGNと呼んでいる、伝統を守るとともに革新的なアイディアを付加したデザインを信条としてものづくりをしているブランドです。
大都市に似合うクールでシンプルなモダンデザインの家具、そしてラグ、照明などインテリア全般を扱っています。
部屋のサイズやライフスタイルに合わせた家具のカスタマイズが可能なのが特徴です。
1952年、デンマークの小さな町で家具工場としてスタートし、それから半世紀を経た1993年、デザイン性と機能性を備えたモダンファニチャーを世界の人々にお届けするべく、ボーコンセプトを誕生させました。記念すべき第1号店はフランス・パリにオープン。現在では世界60カ国250店の店舗を展開しています。ブランドネームの一部、「Bo」はデンマーク語で「生活」。暮らす人のスタイルに合わせた最適なインテリアをご提案しています。
Squillaチェア
30,000以上の方が、お気に入りの家具を選んだ結果、一番だったのはこのチェア!
張地に豊富なファブリックやレザーを、回転ベース付や固定のベースなどのオプションが選べます。
HANS J. WEGNERの「Yチェア」が有名なブランドです。
伝統的な職人の技巧を継承しつつも工場生産のメリットを取り入れた、木の持ち味が生きている家具が多いのが特徴です。
1908年設立の家具メーカー、デンマーク最古の都市オーデンセが創業の地です。1949年よりハンス・J・ウェグナー(Hans Jørgensen Wegner)との共同作業がスタート。1950年には大ベストセラーとなる「Yチェア」を発表、Y字の背もたれと滑らかな曲線が印象深いこの椅子は歴史的な名作とされ、今尚愛され続けています。
CH24 Yチェア
ウェグナー作品の中において日本で最も多く売れた椅子 CH24 Yチェアです。
全体の組み立てと座面の編み込みのみが職人による手作業ですが、それ以外は機械作業には思えないほど暖かみのあるデザインです。
木材や塗装の種類が選べ、どんなインテリアにも合わせやすい。
1955年設立の家具メーカー。
ボーエ・モーエンセン(Børge Mogensen)の「J・39」「スパニッシュチェア」を販売したことで有名ですね。
Shin Azumi(安積伸)というロンドン在住の日本人デザイナーも活躍中です。
Fredericia Furniture(フレデリシア ファーニチャー)社は、50年以上にわたりデンマークのクラシック家具を製造してきました。そのコレクションは、Børge Mogensen(ボーエ・モーエンセン)やHans J.Wegner(ハンス・J・ウェグナー)といった巨匠の作品から、新進デザイナーの作品まで幅広く取り扱っています。
スパニッシュチェア
スペインの貴族階級に使われていた一枚革の木製椅子にインスピレーションを受けたところから「スパニッシュ」の名が付いたとされる、ボーエ・モーエンセンの代表作。
時間の経過によって伸びてくる一枚革を、座面裏のベルトで締められる仕様になっていたり、特徴的な幅広のアームはサイドテーブルとしての機能も併せ持つなど細かな配慮がなされた作品です。
有名なデザインナーズチェアを多数扱っています。
みたことあるものも多いのではないでしょうか。
1872年設立の家具メーカー、曲げ木細工を得意とした職人フリッツ・ハンセンの家具工房がスタートです。1930代よりアルネ・ヤコブセン、ハンス・J・ウェグナー、ポール・ケアホルムなど、デンマークのデザイン史を作った優れたデザイナーたちと協力し、「ANT」「SERIES7」をはじめ多くの優れた名作家具を生み出したデンマークを代表するブランドです。
セブンチェア
1955年に誕生したアルネ・ヤコブセン作の形成合板の椅子です。
現在は種類も多様で10種類のナチュラルウッドと、カラードアッ シュとラッカーの2種類の塗装仕上げがあり、他には布または革のフロントパディング、あるいはフルパディング仕様、アーム付きのモデルもあります。
エッグチェア
同じく、アルネ・ヤコブセン作の椅子。
SASロイヤルホテルのために製作されたもので、ロビーでの使用を前提にしているため、他の人たちと隔離した空間を作るためのハイバックなデザインが特徴です。身体全体をすっぽりと包み込み、リクライニングもする安楽性の高い椅子です。
当時、硬質発泡ポリウレタンによる成型家具としては世界初の斬新な発想の椅子であったそうです。
こちらも1949年からのハンス・J・ウェグナー(Hans J. Wegner)との共同作業によって生み出された商品でヒットした家具ブランドです。
デイベッド「GE258」「GE259」や、ソファシリーズ「GE290」が有名。
1899年、デンマークの海に近い街・ギズステズ(Gedsted)で設立。当時はマットレス(Mattres)専門メーカーで、詰め物に海藻(Tang)を使っていたことから、それぞれの頭文字を取って「GETAMA」と名付けられた。
GE290
1人掛けから3人掛けまであるソファです。
リプロダクト品も出回っている中、正規品のその高い品質から中古(ヴィンテージ品)も出回っており価値がおちない椅子として有名です。
1990年創業の、少し新しい家具のメーカーです。
フィン・ユールの「ソファーNo.57」(SofaNo.57 1957年製造)をはじめ「ポエトソファー」(Poet Sofa 1941年製造)「ペリカンチェア」(Pelican Chair 1940年製造)など15種類以上の作品を復刻し、品質を保ちながら量産することに成功。
北欧デザイン界の巨匠・フィン・ユールの作品のほぼ全てのライセンスを保有し、また、今後の新たな復刻を許された世界で唯一のブランド。前身は、1990年創業のデンマークの家具メーカー・ハンセン&ソーレンセン。
ペリカンチェア
フィンユールが1940年に発表した「ペリカンチェア」です。ペリカンが翼を広げている形に似ているところからペリカンチェアと名付けられました。
全てが丸みを帯びてかわいらしい印象ですが、この画像のは丸いボタンがついておりいっそうかわいらしいですね。
デンマークの家具、いかがでしたか?
どのブランドも、使いやすいデザインを大事にしつつ、さらに高い品質であることに自信をもっているメーカーばかりです。
その分かなりお高めの価格にはなっていますが、確かな技術と品質に納得ですね。
デザイナーズアイテムはリプロダクト品も出ていますが、ぜひ一度、家具屋などで本物を見てデザイナーやメーカーの心に触れることをおすすめします。
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