【初心者】園芸初心者でも簡単に作れる植物をご紹介します!【園芸】
2015/11/22
おはなぷー
バラを育ててみたいけど難しそう、園芸は得意でないから・・・と諦める事はありません。バラの育て方は基本さえ抑えれば、園芸初心者でも大丈夫!今回は、バラの魅力や知識、基本のバラの育て方から園芸初心者でも育てられるバラの紹介まで、バラに関する情報を色々まとめました。
[表示する]
バラの育て方の説明に入る前に、バラの歴史について簡単にご説明します。バラについて色々と知っておけば、より愛着がわいてくると思います。
5000万年以前、高等植物としてはかなり早い時期に、バラが地球上に現れたと考えられています。紀元前5000年頃、メソポタミア文明の頃の、バラと人との関係を知ることが出来る資料が見つかっています。
パリのルーブル美術館では、メソポタミア文明のものと思われる、ばらの香りをかぐ女神の小さなレリーフを見ることが出来ます。この女神は、ギルガメッシュを誘惑する官能的な女神、イシュタルではないかと言われています。
ロンドン大英博物館には、古代メソポタミア文明の粘土板が展示されています。その板には、英雄ギルガメッシュを描いた「ギルガメッシュ叙事詩」と呼ばれる文字が刻まれています。
そして、その中の一節に「薔薇は永遠の命・・・」という意味合いの文字が刻まれています。遙か昔からバラは人を魅了していたんですね。
遙か昔から人と関わりが深かったバラ。そんなバラの育て方を、早速ご紹介したいと思いますが、まずはバラを元気に育てるために、環境を整える事から始めます。
ここでは、鉢でのバラの育て方のコツをまとめてみました。鉢植えには広い庭が無い家でも育てられ、植物が大きくなり過ぎず管理がしやすいというメリットがあります。
バラの根は空気を好みます。日本の多湿な気候だと蒸れやすいのもあって、通気性は非常に重要です。自分で土を作る人もいますが、最近は園芸店などで、バラ向けの培養土が置いていますので、それを利用されると良いと思います。
鉢の中でもスリット鉢は通気性と排水性に優れているので、根腐れも起きにくくて良いです。ただデザインが気に入らないなら、好みの鉢に入れ、二重鉢にしてもいいですね。乾燥や寒さにも強い環境になるので育てやすくなります。
バラは光を好む園芸植物ですが、特に午前中の光がよく当たる場所が良いそうです。午前中から昼過ぎにかけての光は紫外線が強く、光合成が盛んになるからだそうです。
簡単なようで、意外に難しいのが水やり。水切れすると枯れてしまいますが、やり過ぎても根腐れを起こしてしまいます。
園芸の世界では「水やり3年」という言葉があるほど、水やりという作業は奥が深いのです。バラの育て方の基本中の基本・水やりのタイミングをご紹介します。
毎日1回
春や秋は、毎日一回、土の表面が乾いたらたっぷりやりようにします。水のタイミングは、光合成の活動を考え、朝9時頃までに済ませるのが好ましいです。ホースを使って水やりをするなら、ホースリールがあると便利です。
基本は土の表面が乾いた時ですが、気候によっては、乾いているように見えても、表面が乾いているだけで、すぐ下が湿っていたりする事もあります。見た目だけで判断せず、指や割りばしを数センチ入れるなど、土の状態を確認した方が良いでしょう。
バラは一般に「肥料食い」といわれるほど肥料を必要とする園芸植物だとされていますが、本当のところはどうなのか、またバラの肥料のやり方などについて詳しく調べました。
バラ専用、またはバラ向けの肥料というだけでも、こんなにたくさん!バラの育て方の基本に、肥料の選び方も必要のようですね。
葉の成長を助けるチッソ、花を美しく咲かせるリン酸、根の成長を助けるカリが、バランスよく配合されているものがバラの肥料に適しています。市販のバラ専用の肥料を使っても楽でいいですね。
バラが活動している3月から11月の間、月に1回肥料を与えます。目安は月に一回ですが、蕾が膨らんでいるときは控えます。花が咲き終わってから与えるようにしましょう。花が咲く頃に肥料が効いていると、鮮やかで大きな花が咲きません。
肥料食いといわれているバラでも、やはり肥料は多過ぎてはいけないようです。市販の肥料は取り扱い説明書をよく読んで、用量を守るようにしましょう。
バラの育て方で最も厄介な問題とされている一つが、病害虫対策です。美しい花を台無しにする病害虫には、どう対処すれば良いのでしょうか?
手軽に使えるハンドスプレータイプの殺虫殺菌剤。鉢植えで本数も少ないのなら、こちらがおすすめです。また、数種類の薬剤を使えば、虫の薬への耐性を弱くし、バラにも薬害リスクを減らせておすすめです。
土にまくタイプで、地中に潜る害虫用の薬剤もあります。鉢で育てる場合は、絶対に欠かせない薬剤です。地中の害虫に根を食い荒らされると生育が悪くなってしまうので、花や葉だけでなく、土にも気を配らないといけません。
虫が一番好むやわらかな葉先や枝先、また忘れがちな葉の裏側を重点的にスプレーします。また小まめに蕾など花がらや枯れ葉を摘み取り、虫を駆除して、病気の予防に重点をおくことが大切です。
日中は、薬剤が蒸発して濃度が濃くなるため、葉を痛めることになります。気温が下がる朝や夕方に散布しましょう。また雨が降ると病気になりやすいので、雨が降りそうなときの散布がおすすめです。
剪定作業は、園芸植物の形を整えるだけでなく、古い枝を切って新しい枝を出しやすくするなど、枝の更新や株の老化防止にも繋がる、とても重要な園芸作業なのです。
バラの剪定作業には、大きく分けて花後剪定(花がら切り)・夏剪定・冬剪定の3つがあります。それぞれ見ていきたいと思います。
花後剪定は、主に咲き終わった花を切る作業です。花がら切り、または花がら摘みとも呼ばれています。早めに花を切ると病気対策になり、また株の成長を助けます。その時に枝を切り取って全体の形を整える切り戻し作業もしましょう。
夏剪定は、夜の気温が下がりはじめる時期に行います。古い枝や発育の悪い枝を切り取り全体を美しく整えます。主に秋にそろって良い花を咲かせる事と、株の姿を整える事の2つを目的として行われる園芸作業です。
1月~2月頃、冬(休眠期)に行う作業です。古い枝を切って枝の更新を促す事で、株が若返り、春に良い花を咲かせる事ができます。冬剪定は深く切るので、慣れない人は最初に軽く切った後、全体のバランスを見ながら切っていくと良いです。
鉢の中が根でいっぱいになると、水分や肥料の吸収が悪くなったり、水切れしやすくなったりとバラの生育に悪い影響が出ます。また、土が古くなると活力がなくなってしまい、やはり生育に悪い影響が出てしまいます。そのため、バラの休眠期を利用して、一回り大きな鉢に植え替える作業(鉢替え)と、新しい用土で植え直す作業(用土替え)が、鉢バラの育て方には必要なのです。
冬(12後半~2月)頃、バラの休眠期に行うようにします。バラが寒くて休眠し、成長を止めているときが最適です。また剪定を先に済ませてからにして下さい。そうでないと、枝が多くて根からの栄養が行き渡らず、枯れる原因になってしまいます。
株を取り出す
鉢から株を取り出します。この時のポイントは、できるだけ株(根)に刺激を与えないように、やさしく扱うことと、スムーズに取り出すために植え替えの前日に水をたっぷり与えておくことです。取り出せないときは、ハサミなどで根を切り取ってください。
一回り大きい鉢に入れる
一回り大きい鉢に入れる前に、鉢底にはネットを敷き、さらに水はけをよくするため小石、肥料を入れ、次に3cm程の高さの量の土を入れておきます。そこに抜き取った株を大きめの鉢に移し替えます。
新しい土を入れる
新しい土を鉢にいれます。この時3cm程のウォータースペースを作っておきましょう。これがないと、水やりをしても縁からこぼれて土全体に水が行き渡らないので、根が成長せず生育不良の原因になってしまいます。
最後に、新しい土に水をたっぷりと与えて完了です。鉢バラの育て方で一番大変な園芸作業が、冬剪定と鉢替えと用土替えですが、きちんとやればバラは美しい花を咲かせてくれますので頑張りましょう。詳しく説明されたサイトも是非見てくださいね。
バラの育て方をご紹介してきましたが、バラは、紀元前から人々に愛され、育てられてきました。その中には、こんな有名な女性もいました。絶世の美女としても知られる「クレオパトラ」とナポレオンの最初の妃だった「ジョセフィーヌ」は、バラの育て方がとても壮大です。
世界三大美女の一人に数えられるクレオパトラ7世は、寝室にはひざの高さまでのバラの花びらを敷き詰め、バスタブにもバラを浮かべ、心身にはバラの香油をまとい、さらにはバラの花を毎日食べていたと言われています。
そんな大量のバラを彼女は、自生していたバラから摘んできたとは考えにくく、農園で栽培していたのではないかと考えられています。
そんな大量のバラを彼女は、自生していたバラから摘んできたとは考えにくく、農園で栽培していたのではないかと考えられています。
バラを愛した有名人は数多いけれど、バラの歴史を語る上で決して外せない人が、このジョセフィーヌです。彼女が日本を含め世界中から集めたバラの数は250種、そのバラを品種改良した技術は、今のバラ育種発展の礎となっています。
彼女が集めたバラは、宮殿の庭に植えられ、彼女が支援した多くの園芸家は、そのバラを品種改良し、より美しいバラを生み出しました。一説によると、彼女がバラの収集に費やした費用は、当時の国家予算の三分の一だったと言われています。
現在、バラの品種は非常に多く、原種も含めて園芸品種として登録されているものだけでも4万種以上といわれています。しかも、毎年新品種が生み出されているので、実際はもっと多いといわれています。この品種の多さは、バラを愛し、より素晴らしいバラを求めた人達の努力と情熱の証しともいえますね。
次は、少し難しく聞こえるかもしれませんが、バラという植物の系統的な知識に関してご説明します。4万種以上の品種があると言われるバラは、樹形によって、3つのタイプに分けることが出来ます。タイプによって育て方が少しずつ違ってきますので、知っておいてもいいと思います。
ブッシュタイプは「木立性」とも呼ばれます。1m前後の高さで、フェンスなど支えるものがなくてもよく、自立して咲くバラです。地植えだけでなく、鉢植えも出来ます。このタイプは、一年に何度も開花するものが多いです。
クライミングタイプは「つる性」と言われます。このようにアーチやフェンスなどバラを支える柱を必要とします。このタイプは、春か春以降不定期で花を咲かせます。
ブッシュとクライミングタイプの両方の特性を合わせ持ち、シュラブタイプは「半つる性」と呼ばれます。1.2m~1.8m前後の高さになる木の枝は、弓なりになり、美しい庭を演出してくれます。剪定すれば、ブッシュタイプとして育てることも出来ます。
樹形による分類は、個々の品種の形質にも関係していますので、剪定の仕方などといったバラの育て方にも大きく影響しています。自分が育てたいバラはどの樹形に当てはまるのか、確認してみると良いと思います。
次は園芸初心者でも育てられる、耐病性が高く育てやすいバラの紹介です。初心者向けと侮るなかれ。育てやすいだけでなく、美しさと香りを兼ね備えた、とても魅力的なバラ達ですよ。
2009年にフランスのメイアン社が作出したバラです。優しい印象の花と、トロピカルフルーツに例えられる濃厚なフルーツ香、耐病性が高くコンパクトな樹形で育てやすいと、非常にバランスがとれた優秀なバラ。次々とよく咲くので、長く楽しめます。
2013年作出。華やかで個性的な花の形、バラの香りにスパイシーな香りを混ぜた印象的な芳香、そして耐暑性が高く夏でも良い花を咲かせる丈夫さで人気品種です。濃いピンクの花色は、咲き進むと紫色を帯びた色に変化していきます。
バラの育て方をレクチャーした「NHK趣味の園芸ローズレッスン12か月」にも出てきたバラです。名前の通りの甘い香りと鮮やかな花色が人気です。樹高はコンパクトですが、やや横に張る樹形なので、鉢植でも少しスペースが必要です。
デンマークのポールセン社が開発したミニバラの品種です。花の大きさは3cm~4cmとコンパクト、鉢の大きさは、10cm~15cmで育てることが出来ます。耐陰性に優れ、ダイニングやリビングなど室内でも大丈夫です。
古くから様々な形で交配が進んだバラは、非常に多様な色彩と形を持つ園芸植物ですが、それは香りについても同様です。20年以上もの間、科学的に分析と研究を重ねた結果、バラの香りは7つのタイプに分けられています。
「ダマスク・クラッシック」と名付けられた香りは、香水のような濃厚な甘さと華やかさの香りを持ちます。「ダマスク・モダン」の香りは、ダマスク・クラッシック香りを受け継ぎ、さらに情熱的で洗練された香りを持ちます。
「スパイシー系」は、ダマスク・クラッシックの香りを基調としてスパイシーな香りを持ちます。それは、ハーブの一種、クローブのような刺激的な香りです。「ミルラ系」もハーブの一種アニスのような香りを持ち、こちらは甘い香りがします。
「ティー系」は、文字通り紅茶の香りで、「フルーティー系」は、ティーを基調として、ピーチやアップルの果物の様なフルーティな香りを持ちます。
「ブルー系」は、青いバラの品種が持つ香りで、ダマスク・モダンとティー系の香りを合わせ持ちますが、他にはない独特の香りがします。
この7つはあくまでも基本で、複合している品種も多くあるそうです。たくさんあり過ぎて迷いますが、系統を参考にして好みの香りのバラを探してみてくださいね。
基本的にバラはどの季節でも園芸店やホームセンターで販売しています。ただバラはシーズンによって苗の状態が違います。主に「新苗」、「鉢植え苗」、「大苗」の3種類の苗の状態があります。
新苗が店先に見られるのは、4月~5月ごろです。その年につぎ木した若い苗です。新苗は最も安く手に入るけれど、若く未熟な分、成長し花を咲かせるまでには、1~2年と手間がかかります。
通年、ホームセンターなどで出回っています。鉢植え苗は、既にある程度育っていて、1年以内に花が楽しめますが、価格が高いです。
10月~2月ごろ、大苗は園芸店などで見られます。秋まで畑で育てた、つぎ木をした苗です。大苗は新苗よりも成長してる分、手はかからないけど作業行程で掘り上げるために、ダメージを受けて枝枯れしている事があります。
どれを選ぶにしても一長一短があるようですが、気に入ったバラが見つかるといいですね。
こちらでは、バラの苗やバラ栽培に必要となる肥料、土などを扱っている園芸店や通販サイトをご紹介します。
日本橋三越本店 本館屋上 チェルシーガーデン
日本橋にある三越本店の屋上には、園芸店がありバラコーナーが設けられています。数多くのバラや、ガーデングッズが揃っています。また、園芸にかんする悩みを解決してくれるコンサルティングルームや月に一度開かれる園芸講座もあります。
バラ専門店 バラの家
埼玉県北葛飾群に、千種類のバラを揃えているバラ専門店「バラの家」があります。楽天市場でのネット通販も取り扱っています。遠くの方なら、ネット通販は便利ですね。
ザ・ローズショップ
創業1966年より栽培、販売しているバラ専門店です。長野県埴科郡で育てられたバラの苗を中心にバラに関するグッズが販売されています。アマゾン、楽天、ヤフーでのネット通販も取り扱っています。
京都 洛西 まつおえんげい
京都市西京区にある園芸店では、バラを中心に色々な園芸植物を販売しています。こちらでは、園芸教室も行われています。またネット通販での利用もできます。
最後にバラを楽しめる庭園をご紹介します。バラを育てるだけでなく、植物園などに訪れてみてはいかがでしょうか。バラを育てているなら一層楽しめると思います。
京成バラ園
千葉県八千代市には、3万平方メートルの広さのローズガーデンがあります。そこには、700種、7000株のバラが咲き、香りを楽しみながらバラ庭園の散歩を楽しめます。
花フェスタ記念公園
岐阜県可児市にある花フェスタ記念公園は、80.7ヘクタールもの広大な敷地で、そこには日本一多い品種数約7,000種3万株のバラが植えられています。バラの他にも一年を通して草花が楽しめます。
神代植物公園
東京都には、都立としては最初の植物公園が調布市にあり、バラを楽しめる庭園があります。園内では、約409種類、5200株のバラが鑑賞できます。バラの他にも約4800種類、10万株の樹木が植えられている園内を散策できます。
播磨中央公園四季の庭バラ園
こちらは、兵庫県加東市にある五峯山麓の緑豊かな樹林に囲まれたバラ園です。春と秋には約100種、約5000本のバラが咲き誇ります。バラ園の他にもファンタジーロード、ヨーロッパの庭園、芝生広場、水辺観察園があります。
バラに関する情報をあれこれとまとめてご紹介しました。バラの育て方とその魅力について、ご理解頂けましたでしょうか?バラにはまだまだ、育て方がたくさんありますが、この記事が少しでも、バラを育てる際のお役に立つ事ができれば幸いです。
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局