玄関にオシャレな屋根を付けたい!玄関の屋根の種類を調べてみました
2016/07/03
amenokutibasi
2016/02/11 更新
雨や雪、風、太陽、など屋根はそれらから大切な家を守ってくれます。屋根の種類は見ただけでもたくさんありますがその特性はあまり知らない方も多いと思います。屋根の種類と特性を知っていろいろな屋根を眺めてみませんか?また、これからの家づくりの参考にしてみてください。
屋根には様々な形があります。シンプルな物から複雑に組み合わさったものまで、住宅の屋根の形状の種類にせまってみたいと思います。
屋根の種類① 切妻造(きりづまづくり)
日本では一般的な屋根の形で、三角形の屋根と言ったらこの屋根ですよね。屋根の最頂部から地上に向かい左右に一面づつ、本を伏せたような山形の形をした屋根です。作りがシンプルなので丈夫で雨漏りしにくく、メンテナンスもしやすい屋根です。
屋根の種類② 寄棟造(よせむねづくり)
切妻屋根についで多い使われている屋根です。最上から4方向に勾配を持ち、2枚の三角形と、2枚の台形からできている屋根です。この面を合わせているY字の部分を「かき合い」といい、この部分が割れたりなどして雨漏りが発生することがあるです。
屋根の種類③ 片流れ屋根(かたながれやね)
一面でできた屋根で、斜めにスパッと切ったような一方向だけに勾配のある屋根です。 シンプルな形状のため、屋根のコストが安く、小屋や物置などでよく使われていましたが。近年はおしゃれな屋根として人気があります。しかし 雨風の影響を受けやすく、風雨の強い地域ではまともに吹き付けられたり片側に雨水が集中したりとあまりおすすめできないそうです。
屋根の種類④ 方形屋根(ほうぎょうやね)
正方形の建物で中央の一点から同じ角度に4方に傾斜したピラミッドのような屋根です。お寺などでも多く見かけますよね。寄棟屋根と特性は同じで最上部が違う部分ですね。
屋根の種類⑤ 陸屋根
その名の通り屋根が陸と同じく水平な屋根ですね。屋上がある場合もありますが、雨漏りに気をつけなければなりません。水がたまりやすく水はけがスムーズにいくようメンテナンスしましょう。また豪雪地方では雪が積もり雪の重みがかかりますので一般的な木造住宅にはおすすめできません。
屋根の種類⑥ 招き屋根
切妻屋根と構造は同じですが片方の面を短く狭くしもう片方の面積を広くとった屋根。こういったログハウスなどでロフトを作るのに適した形で、最近では太陽光発電のパネルを乗せやすくするためにこの種類の屋根にする方が多いですね。
屋根の種類⑦ 袴腰屋根(別名「隅切り」・「半切妻」・「ドイツ屋根」)
切妻屋根の妻側に屋根上部から少しだけへこませたような部分を設けた屋根のことを指します。ちょうど袴をはいたときの姿と似ていることから名つけられたと言われています。建築基準法上で高さ斜線制限、道路斜線や日影規制などに掛かるような場合先端妻の高さを低く抑える為用いることがあります。もちろんデザインとして付けることもあります。
屋根の種類⑧ 入母屋造(いりもやづくり) 他
日本家屋はもちろん、東アジアの伝統的屋根形式のひとつで、上部に切妻造、下部に寄棟造が合わさる複雑な構造の屋根です。見た目も立派で瓦屋根にするととても重厚感がありますよね。しかしながら構造が複雑なため雨漏りなどしやすくメンテナンスが必要になります。
屋根の種類⑨ 錣屋根(しころやね)
入母屋造似たもので錣屋根(しころやね)というものがあります。入母屋造との違いは上部の切妻部分から、下部の寄棟部分までが一面でつながってはなく一段の区切りで分かれていて、切妻部分と寄棟部分の角度が違うのが特徴です。歴史のある建造物にも多く使われています。
屋根の種類⑩ 越屋根(こしやね)
錣屋根とまた少し変わって越屋根(こしやね)という屋根があります。屋根の上に小屋が乗ったような造りの屋根で、換気や採光、煙抜きに使われているものが多いです。
この他にも、アーチ型、ドーム型、M型、鋸型、差し掛け、腰折れ、バタフライ、マンサードなど様々な種類の屋根があります。また、いくつかの屋根が合わさった複合型の屋根や個性的なデザインのものなど日本の建築の屋根にはいろいろなものがあってみるのも楽しいですね。
続いて日本建築には欠かせない、瓦屋根の種類について見ていきます。
屋根の素材、昔ながらの瓦屋根にも種類があります。一般的な陶器のもののように見えても軽量の違う素材のものだったりすることも・・・そんな瓦の種類と特性を調べてみました。
屋根瓦の種類① 粘土瓦
釉薬瓦(陶器瓦)や無釉薬瓦、いぶし瓦など粘土を混練、成形、焼成したものです。
陶器瓦は釉薬をかけて、高温で焼き上げたもので、無釉薬瓦は釉薬をかけずに素焼きする瓦と、金属酸化物を練りこむことで発色させる練り込み瓦と種類があります。
いぶし瓦は焼成の段階で燻化(くんか)という工程を行い、独特の色合いをだしている瓦です。
粘土瓦のメリットはその見た目の良さの他、メンテナンスがあまり必要ないということがいえます。耐久性がありますので頻繁に交換することもありません。断熱や防音にも優れています。また、瓦自体に色がついているため色落ちなどの心配もないそうです。
デメリットとしては、まれに地震や台風などで瓦が落下したりすることもあります。耐久性はありますが重みもありますので落下すれば割れてしまいますし、地震による揺れでその重みに耐えきれずつぶれてしまう可能性もあります。
そこで軽量な瓦として様々な種類の瓦があります。見ていきましょう。
屋根瓦の種類② 金属瓦
近年主流となっているのはガルバリウム鋼板の瓦です。メリットが多く評判が高い瓦です。軽量であることや、金属とはいえ錆びにくく防食性に優れています。屋根はもちろん外壁でも使われていて加工性もよく、様々なデザインがあります。
ただ、メーカー選びは慎重に行う方がいいといいます。メーカーによってガルバリウム鋼板の特性をよく理解しているかどうかでその扱いによりメリットが発揮できない、錆びてしまったなどという例もあり注意が必要です。
屋根瓦の種類③ ストレート
スレートは薄い板状の屋根材で天然のものと人造のものがあり、一般の住宅には人造のスレートが多く使われています。以前はセメントにアスベスト(石綿)を混ぜたものが主流でしたが、今はアスベストに健康被害があると問題になりアスベストの入っていない無石綿ストレートが使われています。
ストレート屋根のメリットは軽量であるため耐震性に優れていることや安価であるということ、色も表面塗装仕上げなので豊富です。
ただ、塗装に関しては色落ちが目立つように思えます。気にしないという方も多いと思いますが気になる方はメンテナンス費用がかかることでしょう。
瓦の種類④ セメント
セメントに砂や繊維を混ぜて、形成して作られた瓦屋根です、塗装なので色も豊富でデザインもいろいろあります。粘土瓦より価格も安価です。
ただセメントですので重量はあります。塗装の色も落ちやすいので注意が必要です。塗装が落ちると紫外線などを受けて劣化しやすくなり強度が落ちるので、長持ちさせるためには定期的な塗装が重要になります。
世界には様々な屋根の種類があります。人類の誕生から文明が生まれ、その時代と地域、気候に合った屋根が作られて人々はそこで生活していたんですね。世界の屋根はとても面白いです。
白川郷 かやぶき屋根
忘れてはいけませんね、白川郷のかやぶき屋根です。割と急こう配の角度なんですがこの傾斜は、豪雪による雪下ろしの作業を減らすためだったり、水はけを考慮したものだそうです。かやぶき屋根の葺き替えは、30年~40年に一度行われるそうです。
天空都市マチュピチュ
ご覧のとおりマチュピチュには屋根がありません。壁には石が積まれているのですが屋根は実はかやぶきの屋根が乗っていたそうです。長い年月の中で無くなってしまったそうです。
トゥルッリの屋根
かわいらしい家ですよね、キノコのような形をした灰色のとがった屋根が特徴のトゥルッロ。灰色の切石(スラブ)を積み上げたものだそうです。
ドブロブニク旧市街
魔女の宅急便に出てくるような街並みがきれいなドブロブニク旧市街。赤土で焼いたテラコッタの瓦の屋根が特徴的です。オレンジの屋根と濃いブルーの海のコントラストがとても美しいです。
タージマハール
玉葱のような屋根が特徴的なタージマハール。この形をドームといいイスラム建築の象徴といえます。
ドームは、アーチの頂点を中心として水平に回転させた形で古代ローマのパンテオンなど、宗教建築に多く使われています。
いかがでしたか?屋根ってこんなにたくさんの種類があったんですね。筆者も屋根を調べてみていろいろ再発見できとても興味深いと思いました。また、紹介できなかったまだまだたくさんの屋根があります。皆様も街中で変わった屋根があったら「あ、あの屋根は!」と少しだけ眺めて楽しんでみてくださいね。
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