おすすめは畳ユニット収納や畳ベッド収納!和モダンを求める人向け
2016/08/23
セラフィム
普段何気なく使っている畳ですが、敷き方が不思議だなと思ったことはありませんか?畳の敷き方にも祝儀用や不祝儀用があり、1枚ずつにも決まり事があるんです。また、畳の良さが見直されて人気が出てきた、フローリング用の畳もご紹介します。
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奈良時代には現在の形に近いものができましたが、平安の頃まで、畳は寝床や板敷きの座る所に置いて使われていました。
半畳サイズを旅に持ち歩くなど、この頃までは畳は可動式だったのです。
武家の社会になって書院造りが広まり、室町時代には畳を敷き詰めるようになります。
床の間や飾り棚が定着して、畳の向きについての決まりも出来てきました。
庶民が使えるようになったのは、江戸時代も中頃になってからです。
畳は高価な物なので普段は大切に保管しておき、人の集まる時に敷いて使いました。
お祝い事と不幸とで敷き方も変えていたそうです。
祝儀敷き
畳の敷き方にも、決まりがあります。
・角を1か所に集めない(十字に交わらない)
・中央近くで断層を作らない
この敷き方は「吉敷き」とも言われ、結婚式などお祝いの時に使われてきました。
現在は、一般に祝儀敷きのまま使われています。
畳は置く場所に合わせて作るので大きさが微妙に違い、敷き方を変えるのは難しいそうです。
不祝儀敷き
不幸の時には、畳の角を十字に合わせて同じ向きに並べたり、中央で断層を作る敷き方をします。
いつもと違う形にすることで、不幸を日常や良いことと区別するのです。
旅館の大広間は、不祝儀敷きになっていることが多いですね。
これは、畳の管理やメンテナンスのし易さからのようです。
卍形・巴形
4畳半の場合、巴(卍)形の敷き方は「切腹の間」として、不祝儀敷きになります。(逆周りなら祝儀敷き)
これに控えの間の3畳を合わせた7畳半も、和室では避けられる間取りです。
畳の大きさは、地域によって多少違います。
畳表には向き(目)があって、長い方を平行に敷いた時、滑りが良くなるようになっています。
床の間に対して平行に
床の間は神聖な場所とされ、畳の縁が直角になる敷き方は「床刺し」といって嫌われます。
また、掛け軸等を鑑賞した客が移動しやすいように、長い側を平行にする敷き方になるのです。
出入り口に平行に
戸口前も移動が多いので、長い側が平行になるようにします。
動く方向に畳の目を揃えるわけですが、和室のように出入り口が多いと敷き方も限定されてきますね。
この他にも、
・半畳の畳は部屋に1つだけ
・半畳の畳は、鬼門(北東)、裏鬼門(南西)の角に配置しない、というものもあります。
動く方向と畳の目の向きが合っていれば移動が楽ですし、その分畳表や縁も痛みにくくなりますね。
床の間や、出入口や押入れの前の敷き方に決まりを守るのは、畳を大切にすることでもあるのです。
また、祝儀では会席者が動き回ることが多いのに対して、不祝儀では整然と並び同じ行動をします。こうした、人の移動の方向に合わせた敷き方をするのだと言えるでしょう。
仏前結婚式の時は、お寺でも祝儀敷きに直す事もあるそうです。
お茶室の基本は4畳半と狭いので、レイアウトにも限界があります。
流派によっては、床の間に合わせて畳が不祝儀の敷き方になることも許されるそうです。
畳を大切にする気持ちだとすれば、敷き方の決まりも憶えやすそうです。
また、設計などの都合で多少しきたりと違っていても、あまり気にしなくても良さそうですね。
近年、畳の良さが見直され、また浄化作用やリラックス効果が注目されています。
和室のリフォームやフローリング用に、新しいタイプの畳もぞくぞく登場して来ました。
畳の縁
その昔は、身分や階級で柄や色が定められていましたし、家紋柄もありました。
現在では畳に負けず、縁もカラフルです。有名なキャラクターや、ネコ柄等、多彩に揃っています。
琉球畳
元々は沖縄産素材の物ですが、現在は半畳サイズで縁の無い畳を言います。
半畳だけの敷き方には決まりがなく、向きを変えて並べる「市松敷き」が一般的です。
モダン乱敷き畳
カラフルな畳で決まりごとに捕らわれない配置をする、和室のアレンジ用の畳です。
もちろん、シックな配色も出来ますよ。
ユニット畳
畳の遮音性、断熱、保温性等が見直され、フローリングに置くタイプが増えてきました。
こちらは、墨を使って消臭効果を増大させた黒い畳になります。
据え置き型、小上がりタイプの畳スペースです。
洋間では少ない収納場所を確保できるのも、人気の理由です。
同じく収納スペースを兼ねた畳ユニットですが、高さを利用した掘りごたつが嬉しいですね。
夏場はこたつを外して3畳間としても使えます。
洗える畳
畳のクッション性・保温性の高さを活かした、洗える畳もあります。
お風呂に限らず汚れやすい場所に、という敷き方もできますね。
畳の敷き方についてご紹介してきました。
敷き方の決まりごとも理由を知ると納得できますし、和室を見る楽しみが増えるかもしれませんね。
浄化作用やリラックス効果が注目されて、新しいタイプの畳も出てきています。
これからの模様替えの季節に、畳の楽しさをプラスしてみませんか?
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