かわいい置物からかっこいい置物まで♡十二支の置物あつめました♡
2016/11/09
くるみとえそら
皆さんのご家庭にはたぬきの置物はありますか?和風のお店やお家にも置かれていることが多いのですが、なんとなく買われている方が多いかと思いますが、実はとってもありがたいアイテムなんです!たぬきの置物の創作秘話やあまり知られていないご利益についてまとめてみました。
商店やご家庭に置かれていることが多いたぬきの置物。どんな由来があるんでしょう?
生みの親・藤原銕造(てつぞう)さん
昭和10年代、京都の陶芸家である藤原銕造さんという方が
縁起物として作ったのがたぬきの置物の始まりとされています。
たぬきの腹太鼓から閃きを得る
山奥で窯業を開始した藤原さんはある日、たぬきの群れが輪になってお腹を叩いている光景を目にしました。そこから閃きを得て、記憶に残ったたぬきの姿にアレンジを加えることで現在のたぬきの置物の原型となる作品が生まれました。
たぬきの評判、全国区へ
たぬきの置物を販売し始めて20年ほど経つと、評判は全国に轟き、家庭やお店の軒先に置かれるようになったのです。
たぬきの置物は信楽焼(しがらきやき)の一種です。信楽焼をご存じない方のために簡単にご説明していきますね。
信楽焼とは?
奈良時代から開窯され、現在も滋賀県甲賀郡信楽地方で生産されている有名な焼き物です。赤褐色の地肌に暗緑色のうわぐすりがかかっているのが特徴となります。たぬきの置物も信楽焼の一種なんですよ。
たぬきの置き物は信楽焼きの一種
たぬきの置物は信楽焼きの一種になります。誕生から現在まで、藤原さんが作ったたぬきの顔や体系を受け継いでいるんです。販売開始から間もない頃は野性的な外見でしたが、時が進むにつれて愛らしい見た目に変わっていったようです。
昭和26年、昭和天皇が行幸で信楽を訪れました。
その際、地元の方々は日の丸を掲げたたぬきの置物を沿道に並べて歓迎したそうです。
子どものころからたぬきの置物を集めていた昭和天皇は深い感銘を受け、以下のような歌を詠まれました。
をさなきとき あつめしからに なつかしも
しからきやきの たぬきをみれば
たぬきの置物で一躍有名に
マスコミによってそのエピソードが取り上げられ、信楽焼きとたぬきの置物は一躍有名になったのです。現在では、信楽は全国津々浦々より観光客が訪れる人気観光地になりました。
今も作品を生み出し続ける3代目
初代の藤原銕造さんから技術を受けついだ3代目・藤原一暁さん。現在も伝統を守りながら信楽でたぬきの置物を生み出し続けています。工房には初代から3代目までの作品が展示されているそうですよ。
やっぱり気になるのは、縁起物としてご利益があるのかということ。たぬきの置物にはどんな意味が込められているんでしょう?
商売繁盛
たぬきの置物には売り上げが伸びるようにという商売繁盛の願いが込められています。他店より上にいきたい、他店を抜きたいという意味で「他抜き(たぬき)」なんですね。
たぬき=お金の精霊
たぬきは古来よりお金の精霊として扱われてきました。商売繁盛や金運を高める意味で非常に縁起のいい動物なんですね。
たぬきの置物には体の部位ごとに秘密があります。あまり知られていないそれらの秘密をご説明していきます。
八相縁喜(はっそうえんぎ)
たぬきの置物の笠・目・口元・お腹・お酒・大福帳・しっぽ・金袋の計8箇所にはそれぞれ意味があり、それぞれが福を呼んでくれます。これを「八相縁喜」といいます。
【たぬきの置物】笠
たぬきの置物はどれも大きな笠をかぶっていますよね。
これは思いがけない災難や悪事から笠が守ってくれるという意味があります。
【たぬきの置物】目
たぬきのくりくりっとした大きな目。これには、前後左右に気を配り、
お客様の気持ちを考えて商売ができるようにという意味があります。
【たぬきの置物】笑顔
お客様相手の商売は愛嬌や愛想がとても大切です。
笑顔を振りまくことで周りまで幸せな気持ちにする。
笑顔の大切さをたぬきの置物が教えてくれているんですね。
【たぬきの置物】通い帳
昔はお酒を買う際にツケにすることもあり、お客様との関係性が今以上に重要だったようです。たぬきが持っている通い帳はお客様との信頼関係を築けるようにとの願いが込められているんですね。
【たぬきの置物】とっくり
たぬきが持つとっくりには、飲食に困らないようにとの意味が込められています。とっくりは漢字で「徳利」と書きますが、
善行を積むことで商売繁盛に繋がるという意味もあるようです。
【たぬきの置物】しっぽ
たぬきの太くて丈夫な尻尾は体を支える安定感を表します。また、「終わりよければすべて良し」という意味もあり、過程よりも結果が大切、失敗してもクヨクヨせず進んでいこうという意思が伝わってきます。
【たぬきの置物】腹
貫禄すら感じるたぬきのお腹に安心感を覚えます。
小さなことに動じず、腹を据えて冷静に物事に取り組むことを表します。
【たぬきの置物】金袋
たぬきの大きな玉袋には、「自由に使えるお金が増えますように」という願いが込められています。決して卑猥な意味ではなく、福の神が舞い降りるようにいうことだったんですね。
たぬきの置物は非常にありがたい置物なんですね。お店を経営している方だけでなく、一般家庭に置いても福を呼んでくれるので、これを機に購入されてみてはいかがでしょうか。
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【この記事は2019/12/5に更新されました。】