2021/04/29
User0617
2016/06/28 更新
ユニークな名前と独特の可愛い葉が人気の金のなる木。丈夫で初心者にも育てやすいと言われていますが、その一方で、葉が落ちてしまうという声も聞かれます。そこで今回は金のなる木の基本の育て方や剪定の時期などのポイント、花を咲かせるための育て方のコツをまとめてみました。
まずは金のなる木について、簡単にご紹介します。
金のなる木
金のなる木とは、ベンケイソウ科クラッスラ属の観葉植物の事です。
南アフリカの西ケープ州南部からクワズール・ナタール州にかけて分布しています。
実は多肉植物
金のなる木と呼ばれていますが、実は木ではなく多肉植物の仲間です。
ですので育て方は、多肉植物のそれに倣います。
園芸名は「カゲツ(花月)」
金のなる木は俗称で、園芸名は「カゲツ(花月)」、和名は「フチベニベンケイ(縁紅弁慶)」と言います。
英語では葉の形が硬貨に似ている事から「dollar plant」と呼ばれています。
金のなる木の俗称は、栽培業者が縁起物的な販売方法として、
5円硬貨の穴を頂芽に通して固定させる事で、木に硬貨がなったように
見せかけたのがきっかけだと言われています。
「成金草」という呼び名もあるそうです。
金のなる木の花言葉は、「一攫千金」「富」
「幸運を招く」「不老長寿」など。
硬貨に似た葉と俗称もあってか、お金に関する言葉が多いのが特徴です。
金のなる木は縁起の良い名前と花言葉、
そして育てやすくて管理も楽な事から、
開業・開店祝いのプレゼントとしても人気です。
観葉植物は、風水的に非常に良い意味を持つ事が多いのですが、金のなる木も金運アップの効果が高いとされています。
方角的には、金運を左右すると言われている南東に置くのが良いそうです。
また、葉の形が丸く、上向きに生えている事から、
活気があり、かつ人をリラックスさせる効果を併せ持っています。
人が集まるリビングに置くのも風水的におすすめだそうです。
金のなる木は品種改良がしやすいのもあって、
たくさんの園芸品種があり、葉の形もバラエティ豊かです。
そんな中から、よく知られている品種をいくつかご紹介します。
花月 (カゲツ)
金のなる木の基本種です。一般に金のなる木と言うと、この種を指します。
肉厚な葉と太い幹を持ち、とても丈夫で育てやすい品種です。
黄金花月 (オウゴンカゲツ)
金のなる木の品種の1つで、明るい葉色が特徴です。
日に当たると黄金色に見える葉色が縁起が良いと、プレゼントによく選ばれる品種です。
花月錦 (カゲツニシキ)
金のなる木の斑入り品種です。緑の葉に薄いクリーム色~白色のスジのような模様が入ります。
葉の緑と斑模様のコントラストが美しく、海外でも知名度が高い品種です。
姫花月 (ヒメカゲツ)
草丈が低く、葉も小ぶりで、全体的にコンパクトなのが特徴の金のなる木の品種です。
コンパクトな事から、ミニ観葉植物として流通しています。
桜花月 (サクラカゲツ)
金のなる木の品種の1つで、花を咲かせやすいのが特徴です。
晩秋から春にかけてピンク色の花を咲かせます。
その様子が桜を連想させる事から「桜花月」と呼ばれています。
宇宙の木 (ウチュウノキ)
金のなる木の品種の1つで、細長い円筒状の葉がかなり個性的な品種です。
名前の由来は、その独特の葉の形状が宇宙人の指を連想させるからだそうです。
学名の「クラッスラ・ゴーラム」で流通している事もあります。
個性的で魅力的な品種がたくさんある金のなる木。
好みにあった品種も、きっと見つかります。
それでは、金のなる木の育て方をご紹介します。
金のなる木の育て方のポイントは?
前にも書きましたように、金のなる木は多肉植物ですので、多肉植物の育て方に倣うのが育て方のポイントです。
湿度の高い環境は避け、真夏以外の日光を十分に浴びさせて、強い株に育てましょう。
日当たり
金のなる木を健やかに保つための育て方のポイント1個目は、日当たりと置き場所に気をつける事です。
丈夫な株にするために、日当たりも風通しも良い場所で乾燥気味に育てるのが、とても重要なポイントです。
ある程度の日陰でも耐えますが、株が軟弱になり
見た目も悪くなってしまいます。
日光を十分に浴びる事が出来る場所に置きましょう。
金のなる木を丈夫で元気に育てるためには、日光は欠かせません。
ただし、真夏の強過ぎる日差しは苦手ですので、真夏は風通しが良く、涼しい半日陰で管理しましょう。
植え付け・植え替え
育て方のポイント2個目は、植え付けと植え替えです。
金のなる木は耐寒性が低く、根が霜にあたると枯れてしまいます。そのため、鉢で育てるのが一般的です。
植え付けも植え替えも適期は4月~6月、9月が適期です。
苗よりも1回り大きな鉢に植え付けます。
順調に育っていれば、2~3年で鉢が小さくなってしまいますので
植え替えます。時期は植え付けと同じです。
根についた土を落とし、腐った根は切除してから植え替えます。
水やり
育て方のポイント3個目は水やりです。
多肉植物である金のなる木は、葉や茎に水を貯め込む事ができます。
そのため年間を通して水やりは控えめにして乾燥気味に育てるのが、金のなる木の上手な育て方の重要なポイントとなります。
春~夏の生育期は、土の表面が乾いて数日たってから
与えるようにします。
休眠期である冬は、さらに水を控えるようにします。
葉が落ちる原因は水のやり過ぎ!?
金のなる木に関するトラブルで多いのが「葉が落ちる」という声です。
実は、葉が落ちる主な原因は、日照不足と水のやり過ぎによる根腐れによるものが多いのです。
特に、気温や日照時間が変わる夏から秋にかけての期間が
もっとも葉が落ちやすいと言われています。
気温が低下し、日照時間が短くなると、今までと同じペースで
水をやっていると、水をやり過ぎた状態になりやすいのです。
夏から秋に変わる9月~10月は、土が乾いてから水をやるまでの期間を、さらに空けるようにしましょう。
育て方のポイントとして、水やりは極めて重要です。気温や日照時間が大きく変化する季節の変わり目は、特に注意が必要です。
肥料
育て方のポイント4個目は、肥料の与え方です。
生育期にあたる4月~7月の間に、2カ月に1回の頻度で固形の肥料を置き肥するか、
または薄めた液体肥料を10日~15日に1回、水やり代わりに与えます。
真夏は肥料を与える必要はありません。
土作り
育て方のポイント5個目は土作りです。
過湿を嫌う金のなる木が好むのは、水はけの良い土です。
市販の多肉植物用培養土を利用するのが、一番手軽な方法です。
自分で作りたいという場合は、川砂4:赤玉土(小粒)4:腐葉土2を
割合の目安にしましょう。
剪定
育て方のポイント6個目は剪定です。大きくなり過ぎた株を剪定して、樹形を整えます。
金のなる木の剪定の適期は4月~10月ですが、株が若いうちは夏に切ると弱ってしまいますので、4月~6月の間に剪定するのがおすすめです。
剪定の手順は以下の通りです。
1. 最終的な樹形をイメージし、切り落とす部分を決める
2. 芽や枝が出ているところを確認し、そこから数ミリ上を切り落とす
3. 最後に、混みあってる部分の枝を切って整理する
3~5年以上育てて大株となった金のなる木は、11月~2月に花を咲かせるようになります。
ですが剪定が遅いと、この花芽を切ってしまう恐れがあります。
また、冬に剪定すると枝枯れを起こしてしまう事もあります。
最低でも8月までには、金のなる木の剪定を済ませておきましょう。
病害虫
育て方のポイント7個目は、病害虫対策です。
植物を育てる上で一番の問題となる病害虫対策ですが、金のなる木の場合、かかりやすい病害虫は特にないので、心配する必要はありません。
この事も、金のなる木が育てやすいと言われている
大きな理由です。
金のなる木の花
あまり花のイメージがない金のなる木ですが、11月~2月に白やピンクのとても可愛らしい花を咲かせます。
ただし、この花を咲かせるには、育て方にちょっとコツが必要なのです。
品種選び
金のなる木に花を咲かせるための注意点として、真っ先に挙げられるのは品種選びです。
実は金のなる木には、花を咲かせやすい品種と、咲かせにくい品種があるのです。
また、成長して大株にならないと咲きにくい品種もあります。
購入の際に確認しておきましょう。
金のなる木に花を咲かせるためのコツは、簡単に言いますと「厳しく育てる事」です。
夏の暑い時期に1カ月ほど水をやらずに管理します。すると葉がシワシワになりますが、断水と決めた期間中は、水を一切与えてはいけません。
雨の日は雨の当たらない軒下に移動させるなどして、
期間中は、絶対に水分を与えないようにします。
基本として、1年を通して日光を十分に浴びさせて、乾燥気味に管理する事も忘れてはいけません。
とにかく甘やかさずに育てる事が、金のなる木の花を咲かせる育て方のポイントです。
上手くいけば、晩秋に葉の間から
花芽を確認できるようになります。
金のなる木の育て方について、色々とご紹介しましたが、
いかがでしたでしょうか?
縁起が良くて育てやすい金のなる木をぜひ
素敵なライフスタイルの演出にお役立て下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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