2016/05/22
amenokutibasi
2016/07/27 更新
継ぎ目のないきれいな外壁は塗り壁ならではの持ち味ですよね。しかしいざ憧れの一軒家を構えるとなると、塗り壁の特性や耐用年数等が気になるところです。ここでは塗り壁の外壁について素材や塗り方、メンテナンスについてまとめました。
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憧れのオシャレな塗り壁の外壁でオリジナリティ溢れる一軒家
シンプルで継ぎ目がないという特徴を持つ塗り壁の外壁は、その家の個性を引き立てます。オシャレな塗り壁の特性をご紹介しましょう。
塗り壁の外壁工事は水を使う事から湿式工法、左官職人が手作業をする事から左官工法と呼ばれています。逆に水を使わないサイディングの外壁などの場合は乾式工法と呼ばれます。
手作業ですので色のバリエーションの自由度は大きいです。オリジナリティ溢れるデザインでの仕上がりが期待できるというのが、塗り壁外壁の特性と言えます。
環境、健康への配慮という面から再び注目されている塗り壁の外壁
塗り壁外壁には主に漆喰やモルタルが使用されます。これらの素材は塗ってから乾燥などに時間を要します。建築の工期の短縮を図る時代の流れによりサイディングパネルなどの乾式工法の技術が進み、塗り壁の外壁は少なくなりました。
しかし現在は再び塗り壁の外壁に注目が集まっています。乾式工法の建材に使われる化学物質などによるシックハウス症候群が問題視されるようになったのです。
そこで再び、それまで下火になっていた漆喰や珪藻土等の自然素材にこだわった塗り壁の外壁に注目が集まるようになりました。
また、家のデザインも南欧風のデザインが流行した事、更に手作業の工法はデザインの自由度も高く、これらの点で塗り壁の外壁が再評価されています。
人気の塗り壁外壁素材を紹介します
漆喰は昔から日本でも重宝されてきました。炭酸カルシウム、水酸化カルシウムが主成分の塗り壁素材です。蔵の外壁や瓦の接着にも使用されます。
漆喰の特徴として、二酸化炭素や化学物質を吸着するという点が挙げられます。二酸化炭素を漆喰が吸着し続けると漆喰自体が固くなるため、外壁は100年以上も耐えると言われています。
そとん壁の原料であるシラスとは、鹿児島県から宮崎県南部にかけて大量の火砕流として一気に堆積した厚い地層です。サラサラして水持ちが悪く水田に向かない上、土砂崩れを引き起こしやすく扱いにくかったシラスを環境にやさしい塗り壁の外壁材として有効活用したものがそとん壁です。
塗り壁の外壁材で、モルタルの上に吹き付けるジョリパットは豊富な色と質感を高い耐久性で保ちます。塗布液には弾性があるのでひび割れしにくく経済的ともいえます。防火、耐火、防カビにも優れた素材で、仕上げ方のバリエーションにも定評がある為、塗り壁素材としてのシェアは高いものとなっています。
塗り壁外壁の醍醐味、様々な仕上げ方
塗り壁の外壁の仕上げ方で外壁に表情をつけることができ、これが塗り壁の醍醐味とも言えます。凹凸がある仕上げ方はどうしても汚れが気になるかもしれませんが、軒を長めに出すなどあらかじめ工夫することである程度防げます。
継ぎ目なくクシで仕上げた塗り壁外壁は、デザイン面も質感も独特ですね。こだわりの一軒家を目指す方にはおすすめです。
コテやローラーを使用した左官工法の塗り壁外壁は乾式工法と比べると工期もかかりますが、高いデザイン性と健康や環境志向の流れが相まって人気となっています。
コテ跡をあえて残したランダムなパターンの塗り壁は、人気の南欧風住宅の外壁にもピッタリです。夜、光が当たると質感が引き立つデザインです。
風雨にさらされる外壁はどうしても汚れてしまいます
雰囲気のある住宅の塗り壁外壁ですが、周辺の条件によりどうしても経年変化は発生します。塗り壁のリフォーム前には高圧洗浄をかけて汚れやカビ、コケなどを落として塗料ののりを良くします。
クラック(ひび割れ)は塗り壁の外壁には避けて通れないものです。大きくなくても、ヘアクラックと呼ばれる小さなひびが入ることがあります。リフォーム前にしっかり補修します。
塗り壁外壁のリフォームが終わりました。きれいで落ち着いた雰囲気に変身しましたね。メンテナンスはどのような外壁でも必要な事です。
こちらの事例はサイディング壁から塗り壁の外壁にリフォームした例です。10年以上経つと目地部の劣化や板の変形、経年による色褪せが見られメンテナンスが必要です。サイディングに塗装で仕上げると新築時のような仕上がりとはいかず、納得できる仕上がりを求めて塗り壁が選ばれる様です。
塗り壁の外壁についてまとめました。いかがでしたか?ひび割れなどのメンテナンス面で気になる点は、最近では弾性のある素材も増えてきて耐久性も上がっています。メンテナンスはどんな外壁でもつきものですから、塗り壁の経年変化も楽しんで選んでみたいですね。
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