新築、リフォームで気になる水回り。最新のキッチンシンク事情は?
2015/12/12
wakahaya
2015/11/30 更新
システムキッチンのステンレスシンク、錆びないって思っていませんか。ステンレスシンクでも錆びます。ステンレスと鉄との違いは、鉄は時間経過と共に、酸化して錆びてしまいます。ステンレスは、非常に錆びにくいということが鉄との違いです。
[表示する]
ステンレスは、鉄にクロム・ニッケルなどを加えた合金です。クロムやニッケルを多く添加して、酸化クロムを主とした被膜を作って、錆びにくくしてあるんです。ステンレスだって錆びます。錆びにくいだけです。
ステンレスの種類です。
元素と金属組織とで分類できます。(ステンレスを知って、錆の対策を)
ステンレスは、主要元素として、クロムを含む「クロム系」と、クロムとニッケルとを含む「ニッケル系」に大別されます。
さらに、金属組織から、クロム系は「フェライト系」と「マルテンサイト系」に、ニッケル系は「オーステナイト系」と「オーステナイト・フェライト系(二相系)」に分類されます。
クロム系と、ニッケル系に分かれます。(ステンレスを知って、錆の対策を)
分子構造です。
フェライト結晶構造の模式図
(体心立方格子)
ステンレスを知って、錆の対策をして下さい。
■フェライト系ステンレス
純鉄の場合、高温時の状態であるオーステナイト相(面心立方格子)はある程度の炭素を結晶内に取り込むことができますが、フェライト相(体心立方格子)はほとんど取り込めません。このため冷却過程でオーステナイト相からフェライト相に変化(変態)するとき、余分な炭素は追い出され、セメンタイト(鉄の炭化物)として析出します。
■マルテンサイト系ステンレス
一方、オーステナイト相(面心立方格子)を急冷(焼き入れ)することでできる「マルテンサイト相」は、炭素、窒素が逃げられず過飽和に溶けた体心格子になるため、格子が歪んだ状態となり硬質です。マルテンサイト相からなるマルテンサイト系ステンレスは刃物やシャフトなど、硬さが求められる用途に適しています。
特徴があります。ステンレスを知って、錆の対策をして下さい。
結晶のイラスト図
オーステナイト結晶構造の模式図
(面心立方格子)
ステンレスを知って、錆の対策をして下さい。
■オーステナイト系ステンレス
「オーステナイト系ステンレス」の代表格は、クロムを18%とニッケルを8%加えたSUS 304です。
温度が下がって常温になってもオーステナイト相がフェライト相に変化することなく、結晶構造も面心立方格子を維持します。一般的にオーステナイト系ステンレスは比較的耐食性に優れ、その用途は家庭用品、建築内外装、液化天然ガス(LNG)タンク、原子力設備と広範囲にわたっています。
■オーステナイト・フェライト系(二相系)ステンレス
オーステナイト相とフェライト相の2つの金属組織(二相)が混在したステンレスで、物理的性質はフェライトとオーステナイトの中間になります。また、耐海水性,耐応力腐食割れ性に優れ、強度が高いという特長があります。これらの特性により、海水用復水器,熱交換器および排煙脱硫装置などの環境対策機器や各種化学プラント用装置に用いられています。
特徴を知って、対策して下さい。ステンレスを知って、錆の対策をして下さい。
ステンレスには、磁性があります。
フェライト系と、オーステナイト系で違います。ステンレスを知って、錆の対策をして下さい。
鉄、コバルト、ニッケルは磁石に付くことが知られています。これらの金属は、ようするに小さな磁石の集まりで、通常は、おのおのが打ち消しあって全体としては磁石になっていませんが、磁石を近づけると小磁石の方向がそろい磁石にくっつきます。同様にフェライト系やマルテンサイト系のステンレスは、小磁石の集まりなので磁石に付きます。しかし、面心立方格子のオーステナイト系ステンレスは小磁石を持っておらず磁石に付きません。
ステンレスでも、磁石にくっつくのと、くっつかないのがあります。(ステンレスを知って、錆の対策を)
サビ取り サビピカ
台所ステンレスの流し台です。錆び落としをしています。
ステンレスの錆び
シンクの錆です。(ステンレスの錆び)
軟鋼(一般的な鉄)・亜鉛・アルミニウムなどの異種金属が長時間接触した状態で放置され、
隙間に水分、湿気や結露などを含むと、電池作用により、これらの異種金属が腐食を起こし、
鉄分が溶け出した錆が発生します。
シンクに缶詰などを置いたままにしておくと、丸い錆が付きますよね!
異種金属の接触も錆の原因です。(ステンレスを知って、錆の対策を)
ステンレス包丁の錆び
ステンレス包丁も錆びるんです。
ステンレス包丁も錆びます。
最初から錆びているとも言えるんです。
ステンレスの表面には、酸化クロムでできた化学的に非常に安定な極めて薄い酸化皮膜ができています。この膜がステンレスを腐食から守っているのです。
錆びにくいわけ
表面をいつも綺麗にしておくと錆びない。
ステンレスはステン(錆び)とレス(否定)で「錆びない」、スティールは「鋼」という意味です
錆に対してさらに強くするために、ニッケルを加えて、ステンレスの結晶構造を変えたものなど、色々な種類があります。ステンレスが錆びてしまったときには、ポリウレタンフォーム(スポンジの裏面)や目の細かいスティールたわしなどでこすって錆を取り除いた後、乾いた布で拭くと良いでしょう。
錆を取り除いて、乾いた布で拭いて下さい。(ステンレスの錆び)
ステンレスのサビを取る方法
ステンレスと言ったり、ステンレススティールと呼んだりしています。合金です。鉄と比べると、酸化クロムで出来た膜が錆びにくくしています。
しかし、水分に弱いのは、一緒です。また、異種金属との接触でも錆びやすい性質があります。
錆びた場合は、錆を取るクリームや研磨剤等もありますので、使って錆を取りましょう。
簡単に、目の細かいスティールウールでこすって、乾いた布で拭いても充分に錆取りになります。
この記事に関する記事
Copyright© 運営事務局