2015/11/26
hinagiku
2016/04/17 更新
大人も子供もよく知っている春の花、チューリップ。丸っこい球根もよく知られています。植えれば力強く芽を出して育つチューリップですが、きれいに咲かせるにはやはりコツがあるようです。チューリップの球根から美しい花を咲かせる方法を調べてみました。
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春になると人々が心待ちにするのは、頭上の桜、そして足元のチューリップ! と言えるほど、チューリップはみんなに親しまれる花です。丸くてコロンとしたチューリップの球根を植えたことのある方は、たくさんいると思います。
球根に養分が入っているので、球根植物は種から育てるより育ちやすいものですが、それでも上手にきれいに咲かせるにはコツがあります。どうやったら美しい花を家で育てて楽しむことができるのか、チューリップの球根と花について見ていきましょう。
これはダーウィンハイブリッド系のチューリップです。丈が高く、50~70cmになります。最近作り出された種類で、花が大きいので人気があります。
これがダーウィンハイブリッド系チューリップの球根です。大きい種類は球根も大きめですね。皮をむいて植えてはいけないのかと心配する方もいますが、大丈夫です。むしろ皮を取ったほうが、病気などがついていないか確かめることができます。
トライアンフ系といわれるチューリップです。草丈はダーウィンハイブリッドに次いで高く、花も大型で、しかも花色が豊富。美しい覆輪の花が多いのも特徴です。いかにもチューリップらしいカップ咲きで、4月に見かける代表的なチューリップといえます。
トライアンフ系チューリップの球根。ダーウィンハイブリッド系に比べると小さめですね。
ただ、球根は1個分以上間を空けて植えますから、トライアンフのほうがダーウィンハイブリッドより同じ面積にたくさん咲かせられることになります。
ユリ咲きチューリップは、名前のとおり百合の花に似ていて、細めの花弁がそりかえるようにして咲きます。花の時期は4月下旬から5月上旬頃まで。
これは1個100円のユリ咲きチューリップの球根です。普通球とよばれる大き目の中級品で、花後も手入れすれば来年も咲かせることができます。球根に斑点や傷があるものは避けてください。
カウフマニアナ種のチューリップです。トルコや中央アジア原産で、もっとも早く花を咲かせます。日が当たると花びらが水平になるほど開くため、『スイレンチューリップ』とも呼ばれる、草丈15~30cmの小型チューリップです。
原種系のチューリップは草丈が低く、花色は赤が主です。丈夫なので庭の日当たりと水はけのよい所に植えっぱなしで、数年間花を咲かせることができます。
球根の大きさを比べてみましょう。左からダーウィンハイブリッド系、トライアンフ系、カウフマニアナ系、原種プラエスタンス‘ユニカム。そして小さいのは原種クルシアナ・クリサンサと原種ポリクロマです。原種の皮は硬くて、中側に毛が生えています。
では、まず庭植えのやり方です。時期は10月~11月上旬。球根はできれば消毒液のベンレート1000倍液に15分ほどつけておいて、よく耕した庭土に、10~15cmの深さで植えます。球根は栗のような形をしていて、向きをそろえて植えると葉の向きもそろってきれいです。
庭にチューリップの球根を植えるとき、草木灰を混ぜておくと、リン酸とカリの肥料になり、またチューリップの嫌う酸性土を中和して育ちやすくしてくれます。
土の中には、このような遅効性の化学肥料を混ぜておきます。冬の間ゆっくり長く効き目があり、肥料でチューリップの球根が痛むこともほとんどありません。この品はジップロックつきなので、使いやすいです。
【簡単花生活】 チューリップの球根の植え方
チューリップの球根を実際にどう植えたらいいか、ていねいに説明しています。球根の形と向きがよくわかります。庭だと、もう少し深く植えたほうが水やりが楽ですけど。
チューリップの花は草丈がそろうので、コンテナで咲かせるととても華やかです。球根を植える間隔は、1個分はあけるのが望ましいですが、今年だけ咲かせるなら横並びにしてもかまいません。
コンテナ用土は水はけ・水もちのどちらも必要なので、球根栽培用土に赤玉土を加えると、いい用土になります。赤玉土とは関東で火山灰が積み重なってできた土で、褐色の粒になっていて肥料分も病原菌もほぼないため、水はけをよくするのに使われています。
また、木の葉を積み上げて腐らせた腐葉土を球根用土に混ぜると、チューリップがさらによく育ちます。腐葉土は土をフカフカにして、通気性や水もちよく、役に立つ微生物が棲みやすい環境にしてくれます。
実際にチューリップの球根をコンテナ内に置いてみたところ。これぐらい間をあけて植えるのが理想です。ただ、これでも来年咲かせるのは難しいので、今年だけ楽しむと割り切ったほうがいいでしょう。
あまり大きくならない種類のチューリップを鉢植えで育てるのも楽しいですね。簡単に移動できますから、葉が出たら日当たりに移して元気に育てられますし、咲いたとき、すぐ間近で見ることができます。
チューリップの球根を植えた鉢を持ち運びやすくするために、用土に軽石を混ぜると便利です。軽石とは火山噴火でできた火山岩で、穴が多く軽いため、中には水に浮くものもあります。
鉢にチューリップの球根を並べたところ。この鉢は大きいので、深く植えるようです。ふつうは球根に根をたっぷり出してもらいたいので、表面から2~3cm、ときには球根の先が少し見えるぐらいの浅さでもいいです。
鉢で美しく咲いたチューリップ。やはり1鉢1種類がまとまってきれいなようですね。花は1週間から10日ほど保ち、香りのある種類もあって、楽しませてくれます。
球根の植え付け方法チューリップ
チューリップの球根をプランターに植える方法を、ていねいに説明しています。花色を1色にしたほうが一度にそろって咲くので美しいことや、球根の向きをそろえること、かならず寒さに当てることを教えてくれています。
チューリップの育て方・日常管理 花後の管理 来年も咲かせるために
きれいに咲いたチューリップを来年も咲かせたいとき、花を早めに切花にして葉はできるだけ残し、即効性の水肥で球根を太らせてまた花を楽しめるようにするやり方を教えてくれています。
いかがでしたか? 地上の春を代表するチューリップは、親しみやすい花でもあり、誰でも育てられますが、性質を知って植えるとますます華やかに美しく咲いてくれます。今年のチューリップを楽しんでいる皆さん、来年はぜひ鉢で、また庭で、世界に1000種以上あるというバラエティに富んだチューリップの花を育ててみませんか?
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