記事ID72465のサムネイル画像

挿し木で好きなバラを増やしてみよう!バラに彩られた生活のススメ!

お気に入りのバラを増やしたい、素敵な切り花のバラを飾るだけで終わらせたくない・・・。そんな気持ちに応えてくれる栽培技術が「挿し木」です。挿し木を使ってお気に入りのバラを増やしましょう!今回は、挿し木のやり方を中心にバラに関する情報を色々ご紹介します。

切り花のバラを挿し木で増やしませんか?

プレゼントなどで貰った切り花のバラを、ただ飾るだけで終わらせたくないと思った事はありませんか?それらの願いを叶えてくれるのが、「挿し木」なのです。お気に入りの花や観葉植物を増やして増やしてみませんか?

この秋冬がチャンス!バラを挿し木で増やしてみよう!

バラを増やしたいと思った事はありませんか
お気に入りのバラを、もう少し増やしてみたいと思った事はありませんか?挿し木は、家庭でできる最も簡単な植物を増やせる方法で、時期とやり方が正しければ、バラはもちろん、お気に入りの花や観葉植物を増やして育てる事ができるのです。

バラの増やし方

バラを元気に育てられるようになったら、バラを増やす事に挑戦してみましょう!ここでは一番簡単に増やす方法「挿し木」についてご紹介します。

バラの増やし方には挿し木の他にも、接ぎ木(芽接ぎ)や実生法(種まき)といった方法があります。
この中で一番簡単で、最も一般的な方法として用いられているのが挿し木です。

接ぎ木は台木となる木に挿し穂を挿して増やしていく方法です。成功すれば、その後の管理が容易で生長速度も早い事から、経験がある方や園芸が好きな方が、挿し木の次のステップとして取り組む事が多い園芸技術です。バラの台木としては、ノイバラがよく使用されています。

実生法は成長するまで時間がかかるため、あまり一般的ではありません。

それでは、バラの挿し木のやり方をご紹介します。

バラ 挿し木の時期は年2回

バラの挿し木の適期は年に2回あり、行う時期で名前も変わります。

11月~1月の休眠期に行う挿し木を冬挿し(休眠枝挿し)、6月~7月の生育期に行う挿し木を夏挿し(緑枝挿し)と言います。

冬挿しは発根して新芽が出てくるまでの期間が長く、水分を切らさないように、こまめな管理が必要になります。夏挿しは生育期に行うので冬挿しよりも生長が早いです。

初心者の方がバラの挿し木を行う場合、生育の早い夏挿しの方がおすすめです。

バラの挿し木のやり方

挿し木にする土は?

挿し木に使う土の配合は、夏挿し用の土はパーライト5:ピートモス5、冬挿し用の土は鹿沼土(小粒)4:赤玉土(小粒)4:ピートモス2の割合でつくるのが良いそうです。

雑菌の少ない新品の土を使用しましょう。

挿し木用の土も市販されてますので、そちらを使用しても構いません。

バラの挿し木のおすすめアイテム

発根促進剤がなくても挿し木はできますが、できるなら用意しておいた方が絶対に良いアイテムです。発根を促進し、活着率を上げてくれるので、挿し木の成功率が大きく上がります。

メネデールは鉄をイオンの形で含む活力剤で、水で薄めて使用します。根の生長を促し、水分や養分の吸収を高める働きがあるので、挿し穂の生長を助けて挿し木の成功率を上げてくれます。また
メネデールはバラの植え付けや日常管理の時にも利用できます。

バラの挿し木のやり方<挿し穂を用意する>

まずはバラの挿し穂を用意します。今年伸びた勢いのある枝を切り取ります。太さは3mm~7mmくらいが良いそうです。細い方が発根しやすいのですが、発根後の成長が遅くなるので気をつけましょう。

葉の付いた枝を2節ごとに切り分けて、下の葉を取ります。トゲも取り去っておきましょう。

次にコップなどの容器に水を入れます。この時メネデールを少し入れるとなお良いです。挿し穂の下の切り口を、切れ味の良いナイフなどで斜めにカットしたら、すぐに水につけ、2~3時間水揚げをします。

バラは切ってから2秒で切り口に粘膜を張って、水を吸収しないようにしてしまう性質があります。水揚げの作業は迅速に行いましょう。

バラの挿し木のやり方<挿し穂を植える>

バラの挿し穂の水揚げができたら、用意していた挿し木用の土へ植えます。植える前に切り口に発根促進剤ルートンを付けておくと、発根率がアップします。

あらかじめ湿らせておいた土に、指や割り箸などで穴をあけて挿し穂を植えます。植え終わったら明るい日陰へと移動させ、水を切らさないように管理します。

挿し穂の品種や植えた日の日時などを書いたラベルを一緒に付けておくと、後の管理がはかどります。

葉が枯れなければ1ヵ月後に発根します。さらにその後、新芽が葉の枝元から出てきます。2ヵ月前後が植え替えの適期です。挿し木で発根した根は非常にデリケートですので、傷めないように細心の注意を払って植え替えます。

挿し木にするバラを元気に育てるポイントをご紹介します

挿し木には元気に育ったバラが必要ですバラの育て方について、簡単にご紹介します。挿し木を成功させるためのポイントとして、まずは元気に育った健康なバラが必要になるからです。

株から枝を取り、それを元に増やしていくのが挿し木です。故にその株、または切り花が健康である事が重要になるのです。

バラの育て方のポイント① 育てる場所

日当たりの良い場所がおすすめ

日当たりの良い場所を確保する事は、バラを育てる上で最も重要なポイントの1つ。バラは半日陰でも育つ品種も一応あるのですが、総じて光を好みます。

特に花をほぼ1年中つける四季咲き性の品種ほど、日光を必要とします。できれば1日5時間、それも午前中の光が当たる場所が理想的です。

ただし、いくら光を好むと言っても、西日や真夏の強過ぎる日差しはバラにダメージを与えてしまいますので気をつけましょう。色の濃いバラなどは、強烈な日射しに当たると花びらが焼けてしまう事があります。

重要なポイント「風」をよむ

もう1つ、場所で注意するポイントは風です。風通しが良く、それでいて強風が当たらない事も、バラを健康に育てるために大事なポイント。風通しが悪いと、湿度が高くなり軟弱な株に育つ上、病害虫が発生しやすくなってしまうのです。

一方、強風が吹く場所は乾燥しやすく、強い風により花や葉が傷つく恐れもあります。そこから病害虫が発生してしまう事も。台風が多い地域の場合は防風対策をしておきましょう。

バラの育て方のポイント② 植え付け

バラの植え付け・鉢植えの場合

バラの植え付けの適期は、生長期にあたる4月下旬~6月中旬頃。鉢植えにする場合は7号以上が望ましいです。まず、鉢底に鉢底網を敷き、水はけが良くなるように鉢底石を入れます。そうしたら肥料を混ぜずに用土を入れます。苗の根が直接肥料に触れると、根が傷んでしまうからです。

用土を半分ほど入れたら苗を入れて、用土を被せていきます。植え付けが済んだら水をたっぷりと鉢底から水が出てくるまで与えましょう。その後、10日くらいたってから、置き肥として鉢の縁に有機質肥料を置きます。

バラの植え付け・地植えの場合

バラを地植えにする場合は、鉢植えのように簡単に移動させる事が出来ない分、日当たりが良く、風通しの良い場所の確保が重要になってきます。また、肥料を混ぜた土と苗を接触させない事も重要なポイントとなります。

まずは植える場所を50cm~60cmほど掘り下げます。そして、土・堆肥・腐葉土・有機質肥料を混ぜた土を穴底に入れます。これが元肥になります。そして元肥と苗が触れないように、何も混ぜていない土を被せます。

バラの苗は、接木部分が地表から出る高さに植えて、水をたっぷりと与えます。水を与えた後、隙間に入った土の分の窪みができますので、土を足して平らにして完成です。

バラの育て方のポイント③ 用土

バラを育てるには、鉢植え・地植えどちらの場合でも、水はけと水もちが良く、有機質を含む良い土が好まれます。

市販のバラの土を使用するのがおすすめですが、自分で作る場合、配合は赤玉土(小玉)6:腐葉土4を基本にします。

ハイポネックス バラ専用培養土

¥615(税込)

通気性・保水性・排水性が良く、有機質も含む土が最適、市販品も便利で簡単です。

バラの育て方のポイント④ 水やり

バラの水やりの基本は、土の表面が乾いたらたっぷりと与える事です。気温が上がらない時間帯、朝か夕方に行います。バラの品種や植えている場所によって土の乾き具合が異なりますので、土の状態をよく確かめてから水やりを行いましょう。

基本は土の表面が乾いてから

真夏は朝にたっぷりと与えても夕方には乾いてしまっている事があります。そういう時は夕方にも与えましょう。土のスペースが限られている鉢植えの場合は、鉢の中に籠ってしまった熱を下げる効果もあります。

逆に冬は休眠期であまり水を必要としませんので、やり過ぎると根腐れを起こしてしまいます。土の表面が乾いてから数日後、というように乾き気味に管理しましょう。

バラの育て方のポイント⑤ 肥料

冬の植え替え作業で使う元肥は有機質肥料を使用します。土に混ぜ込み、そこへさらに用土を被せて、根が直接触れないようにします。または株元から30cm以上離れた場所に溝を掘って肥料を施します。

追肥は生育期の3月~9月に月1回の割合で、緩効性の肥料を株の周りに円状にまきます。株元から30cm以上離してまくようにして下さい。鉢の場合は縁に置きましょう。特に鉢植えは肥料切れにならないように、追肥は忘れないで下さい。

肥料食いでも用法・容量は守る

「肥料食い」と呼ばれているほど、他の花よりも肥料を必要とするバラ。専用の肥料もたくさんの種類があります。だからといって、たくさん与えれば良いというものではありません。

JOYアグリス バラの肥料

¥484(税込)

市販されている配合済みの、緩効性の有機質肥料と速効性の化成肥料をバランス良く配合したバラ専用の肥料。

植物活性液バラのための液肥「ハイポネックス ローズ」600ml/

¥1,459(税込)

おすすめは緩効性の有機質の肥料です。芽だし時や咲き終わった後のお礼肥として、薄めた液体肥料を与えるのも良いです。

バラ専用肥料はたくさんありますので、それを使用するのもおすすめです。取扱い説明書をよく読んで、用法・用量を正しく守って使いましょう。

バラの育て方のポイント⑥ 剪定

バラの剪定には花後剪定(花がら切り)・夏剪定・冬剪定の3種類があります。花後剪定は咲き終わった花を切り取る作業です

夏のバラ剪定は秋への準備

この時、花枝の半分ほどまで切り戻して次の花芽を出しやすくします。房咲きのバラの場合は、咲き終わった花から切っていき、房咲きになっていた花を全て切ったところで切り戻します。

夏剪定は伸び過ぎた枝を整理し、秋に丁度良い位置で花を見るために行う作業です。適期は8月下旬~9月上旬で、全体の3分の1ほどを切り戻します。枯れた枝や弱い枝も切り取り、株全体のバランスを整えていきます。

夏剪定は、品種によっては行わなくて良いものもあります。また、絶対必要という作業ではないので、不安がある場合は行わなくても構いません。

剪定は来年のバラのためにも重要な作業

冬剪定の適期は地域によって違いますが、大体1月~2月の最も寒さが厳しい時期です。切り戻し方は、品種によって異なりますが、株全体を2分の1~3分の2くらいまで切り戻します。枯れ枝、病気や虫にやられた枝、弱々しい細い枝などは根元からバッサリ切り落としましょう。

鉢植えの場合は、この時に用土替えも行います。用土替えは必ず剪定が終わってから行って下さい。用土替えを先にしてしまうと、根に対して株が大き過ぎて枯れこむ原因となってしまいます。

新苗の場合は、秋まで蕾を摘み取る摘蕾作業を行い、株の成長を促します。

生育期に根元から発生する太い芽(ベーサルシュート)は、放置すると他の枝の生育を妨害し、伸び過ぎて株の形を悪くしてしまいますので、50cmを超えないように10cmほど切戻す作業を、秋まで繰り返し行います。

バラの育て方のポイント⑦ 病害虫対策

株の通気性を良くして、薬剤ローテーション散布で予防する

バラの栽培が難しいとされている原因の1つがこの病害虫対策。無農薬で育てられる品種も一部にはありますが、綺麗に育てるためにはどうしても殺虫・殺菌剤が欠かせません。

予防策としては、まずは風通しの良い場所でバラを育てる事、内側に伸びる枝は切り取るなど、株をきちんと整理して風通しを良くしておく事。そして日頃から株の様子をよく観察し、病害虫発生の兆候を見逃さない事です。

さらに定期的に殺虫・殺菌剤を散布して予防します。葉の裏や茎など、全体にまんべんなくかかるように丁寧に散布しましょう。

薬剤散布の注意

薬剤散布は気温が上がらない朝か夕方に行います。気温が高い時に散布すると薬害が出る事がありますので、注意が必要です。

薬剤散布のもう1つの注意点として、「同じ薬剤を連続使用しない」というのも挙げられます。同じ薬剤を続けて使用していると、耐性がついて効きにくくなってしまうのです。

薬剤は2~3種類をローテーションで使用しましょう。

おまけ・魅力的で育てやすい最新品種のバラをご紹介します

病害虫に弱く、栽培が難しいイメージが強いバラですが、最近は病気に強く、育てやすい事も重要視されるようになった結果、初心者でも育てやすい品種が出てくるようになりました。

また、最近出た新しい品種のバラは、栽培技術の進化や好みの多様化などの影響で、昔のバラにはない色や形を持ったものも少なくありません。そんな育てやすくて魅力的な新品種のバラをいくつかご紹介します。

エンデュミオン

ウェーブがかった重ねが多いカップ咲きの花は、初めはピンク色ですが、咲き進むと大人びたモーヴ色へと変化します。香りは甘いダマスク香と上品なティー香が混ざった良香です。

性質は強健で、黒星病にもうどんこ病にも強く、夏の高温多湿にも負けません。西日にも強いので、初心者でも育てやすいバラです。

エンデュミオン

¥2,500(税込)

2015年に作出・発表された最新品種のバラです。ネット販売大手のバラ専門店「バラの家」の楽天店10周年の記念花として発表されました。

肥料をしっかり効かせて育てる事で良い花をつけてくれるバラなので、肥料切れに気をつけましょう。

ダフネ

波状の軽やかな花びらがふんわりと重なり合った花形が愛らしいバラです。2014年、日本で作出されました。

このバラの特徴は、条件がそろうと咲き進むごとに色が変わる事。ピンク~クリーム色~(乾いた環境下で)淡いグリーンへと変化します。花もちが良い品種なので、ゆっくり楽しむ事ができますよ。スパイシーさを含んだ独特の香りも人気です。

コンパクトに育てる事もできますが、小型のつるバラのように扱う事もできます。病気にも強くて育てやすいバラです。

多肥で育てると、うどんこ病が発生しやすいので、肥料を与える時はほどほどにしましょう。

プリンセス シャルレーヌ ドゥ モナコ

2014年にフランスで作出され、モナコ公国シャルレーヌ大公妃に献上されました。オークルの色味が入ったパステルピンクの花色と、フリルがかった花びらがたっぷりと詰まった花形がとても豪華なバラです。

プリンセス シャルレーヌ ドゥ モナコ

¥3,672(税込)

とても甘美な強い芳香を持つバラで、3つの国際コンクールで芳香賞を受賞しています。枝がよく伸びるので、切りバラにしても楽しめます。

バラを挿し木で増やしてみましょう

バラの挿し木での増やし方や育て方、育てやすい新品種のバラご紹介しました、いかがでしたでしょうか?

お気に入りのバラ、育てて増やしてみたいバラがありましたら、ぜひ挿し木で増やして、好きな花に囲まれる素敵な生活の実現にお役立て下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

関連する記事

この記事に関する記事

この記事に関するキーワード

キーワードから記事を探す

TOPへ