2016/12/09
niji-iro-rainbow
2016/10/21 更新
独特の存在感があり、縁起も良いことからインテリアとしても人気の高い観葉植物パキラ。ただし非常に生育旺盛なので、美しい形を保つためには、剪定や切り戻しなどの手入れが必要となります。今回は、初心者でも取り組めるパキラの剪定の適期や方法などをまとめてみました。
まずは観葉植物パキラについて、簡単にご紹介します。
パキラは熱帯アメリカを原産とするパンヤ(アオイ)科の植物で、本来は樹高7m~15mにまで育つ高木です。
園芸の世界では、10cm~2mほどのパキラを
鉢植えにして楽しみます。
熱帯性の樹木であるパキラは、寒さには弱いのもあって通常は鉢植えにして育てます。
独特の存在感と仕立てやすさから、グリーンインテリアとしても高い人気を誇っています。
パキラの主な花言葉は「快活」「勝利」など。
「快活」は、日陰でも元気に育つほどの生命力に由来していると言われています。
もう1つの「勝利」は、パキラの別名『発財樹』の元となった伝説が関係しているとされています。
その昔、ある貧しい人が、育てたパキラを売って金持ちになったと言う
伝説から、パキラは『発財樹』と呼ばれるようになりました。
風水的にも金運や仕事運、勉強運の向上に効果があるとされています。
これらの縁起の良さから「勝利」の花言葉がつけられたと言われています。
ここからは、パキラの剪定についてご紹介します。
パキラは生命力が強く生育旺盛な植物ですので、放置していると、あっという間に大きくなり過ぎて不格好な株になってしまいます。
そのため剪定や切り戻し(強剪定)などを行い、樹形を整える必要があるのです。
また小さくて未熟な株の場合、たくさん葉をつけてもそれを維持できるだけの根力がないため、生育に悪い影響が出てしまう恐れがあります。
こうした株は枝を剪定することで、幹や根に養分を集中させて株の充実をはかることができるようになります。
このようにパキラの剪定は、見た目の美しさだけではなく
株をより元気に、健康に育てるのが目的なのです。
それでは、ここからパキラの剪定のポイントをご紹介します。
パキラの剪定の適期、どの場所から切れば良いのかなど、簡単に説明致します。
パキラの剪定のポイント1個目は、剪定の適期です。
パキラの生育が最も盛んになるのは夏。ですので、強剪定は少し前の5月~6月頃が適しています。
剪定後1カ月ほどで、新芽や新しい葉が出てきます。
逆に、成長が止まる冬は剪定を避けて下さい。
軽く切る程度の細かい剪定の場合は、
真冬以外ならどの時期でも大丈夫です。
パキラの剪定のポイント2個目は、剪定する場所です。
いざ剪定を、と思ってもどこを切ればいいのか悩む方は少なくないと思います。
また、生命力が強いパキラは実際にどこで切っても新芽が出てきますが、
それでかえって切り戻す場所に悩むという方もいると思います。
確かにパキラは基本的にどこで切ってもいい植物なのですが、
実は剪定の際、目安にする場所があるのです。
パキラの剪定の際、目安となるもの。それは「成長点」です。
成長点とは写真を見ての通り、幹にある小さなコブのようになっている節の部分のことです。
パキラの新しい枝や葉は、ここから出てきます。
剪定する時は、この成長点の少し上を切れば良いのです。新芽の展開が早いので、樹形が整うのも早くなります。
成長点を切り落としても、パキラは生きているので問題はありませんが、新芽が出にくくなるので、樹形が整うのに時間がかかってしまいます。
ただし、あまりにも樹形が乱れた場合は、成長点を気にせずに
バッサリと切り落とした方が良いでしょう。
そうでない場合は、成長点を確認してから剪定しましょう。
パキラの剪定のポイント3個目は「木質化」です。
パキラは育ってくると、緑色からいかにも「木の幹」といった茶色に変化します。これを「木質化」または「木化」といいます。
意外に知られていないのですが、木質化した幹でも剪定は可能です。
樹形を整えたい時、必要なら成長点を確認して剪定します。
パキラの剪定のポイント4個目は剪定後の手入れです。
剪定後は、緩効性の化成肥料を適量置き肥するか、月に1回のペースで、水やりの代わりに薄めた液体肥料を与え、日のよく当たる場所で管理します。
こうすることで新芽の成長が良くなり、立派な枝や葉が出てきます。
液体肥料を与える場合、注意点として
水の量に気をつけることがあげられます。
パキラの栽培に失敗する原因のほとんどは、
水のやり過ぎによる根腐れにあるからです。
パキラの剪定のポイント5個目は、剪定に使用するハサミの切れ味です。
ハサミの切れ味が悪いと、切った部分の細胞や繊維が潰れてしまいます。そうなると、切った枝を挿し木に使うこともできなくなってしまうのです。
また、刃が汚れていたりすると、切り口にばい菌が入って
病気を引き起こす原因になってしまいます。
ハサミは使用後は洗浄・消毒し、切れ味が落ちないように
定期的にメンテナンスを行いましょう。
パキラの斑入り品種を剪定する時には、注意する点があります。
パキラの斑入り品種には、接ぎ木されたものがあります。
その場合、接ぎ木された場所よりも下で切ってしまうと、接ぎ木の方が生長して斑入り品種の方が育たなくなってしまうのです。
接ぎ木されたものは、接ぎ木テープや幹や枝の盛り上がりが
目印になります。
斑入り品種を剪定する時は、この目印を確認してから
作業に入りましょう。
剪定で出た枝は、挿し木に利用できます。
生命力の強いパキラは、挿し木で簡単に増やせますよ。
パキラの挿し木の適期は5月~7月です。
剪定の適期とほぼ同じ時期なので、剪定で出た枝を利用できるという訳です。
それでは、パキラの挿し木のポイントについてご紹介します。
パキラの挿し木のポイント1個目は、挿し木にする「挿し穂」の用意です。
若くて勢いがある緑色の枝を選びます。2節くらいの長さ(10cm~20cm)で切り、先端の葉は2~4枚だけ残して後は切り落とします。
葉が大きい場合は半分くらいにカットしておきます。
切れ味の良いハサミやナイフで切り口を斜めにカットし、
吸水面積を大きくしておきます。
パキラの挿し木のポイント2個目は水揚げです。
切り口を斜めにカットして、吸水面積を大きくした挿し穂を水に30~60分くらいつけておきます。
この時、水に「メネデール」などの活力剤を入れておくと、挿し穂に活力がついて発根率が上がります。
パキラの挿し穂を水からあげた後、土に挿す前に切り口に「ルートン」などの発根促進剤をつけると発根率が上がります。
発根促進剤がなくても挿し木はできますが、成功率を少しでも上げたいのなら、絶対おすすめの園芸アイテムです。
パキラの挿し木のポイント3個目は、土に挿す時の注意点です。
まず土ですが、バーミキュライトや赤玉土(小粒)などの挿し木用の土を用意します。肥料分のない清潔な新品の土であることが絶対条件です。
でないと菌が入って、挿し穂が傷んでしまいます。
容器に湿らせた土を入れ、割り箸など細い棒で穴をあけてから
挿し穂を挿します。
挿し終わったら、水をたっぷりと与えます。
後は明るくて風通しの良い場所で管理します。土が乾かないよう注意しましょう。
早ければ10日~2週間で発根します。新芽が出てきたら根が出た合図です。その後は水のやり過ぎと極度の乾燥に注意しながら管理しましょう。
これで、パキラの挿し木作業は完了です。
パキラの実生株と挿し木株との違い
パキラは種から育てた実生株と挿し木株とで、姿が異なる特徴があります。
パキラの特徴の1つに株元がふくらんだとっくり型の幹がありますが、挿し木株はこの姿になりません。
挿し木株のパキラの幹は、スッと細い棒状になります。
あのずんぐりとした姿に魅力を覚えるという方には少し残念なことかも
知れませんが、それでも魅力的な木であることには変わりありませんので、
機会がありましたら、ぜひ挿し木にチャレンジしてみて下さい。
パキラは小さくても大きくてもインテリアに馴染みやすく扱いやすい観葉植物です。
そんなパキラのインテリアとしての置き方をご紹介します!
色違いの鉢で揃えてもおしゃれですね。
窓際に置くとより一層グリーンが映えておしゃれに見えます。
カラフルな鉢に入れてお部屋のアクセントとしても使えます。
木製の鉢が個性的で、かなりインパクトがありますね。
パキラの剪定や挿し木についてご紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか?
縁起が良くて魅力たっぷりな観葉植物パキラを上手に管理して、
お部屋のセンスアップと開運にお役立て下さいね。
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