意外と知られていない?金魚すくいの金魚を長生きさせる正しい飼い方
2016/10/26
-nikochin-
2016/02/02 更新
最近は熱帯魚を飼われている人も多いですが、私達にとって一番身近な観賞魚は金魚です。一言で金魚と言っても夜店の金魚すくいの金魚から高価な金魚まで様々です。でも同じ金魚なんだから飼い方は同じです。金魚の上手な飼い方を調べてみました。
金魚は誰でも見た事ある事でしょう。それほど金魚は有名でありペットとして慕われています。また、祭りなどの金魚すくいで、手に入る事も多いとは思いますが、直ぐに死んでしまう事も多いと思います。そのため金魚は弱い魚、飼い難い魚、だという認識があるかもしれません。
しかし実際はそんな事はありません。ちゃんとした知識で正しい環境を用意してあげれば10年は生きられる魚です。
今から、金魚を飼ってみようって思った方、今でも飼っている方でも、正しい金魚の飼い方を一緒に学び楽しい金魚飼育を味わって行きましょう。
金魚の事を知れば、飼育も楽しくなるし、より奥深い金魚の事も知りたくなると思います。是非当サイトで金魚の飼育法を参考にして楽しい金魚ライフ送っていただければ幸いです。
金魚の歴史
◆(金魚の祖先)
金魚の祖先はフナです。知ってる人も多いとは思いますが、初めて聞く方もいると思います。見た目も色もフナとは違うように思うことでしょうが、事実金魚の祖先はフナなのです。染色体の数など遺伝子学上の実験によって証明されています。
金魚の稚魚を見ると良く分かる事でしょう。金魚の稚魚はくすんだ黒色をしています。しばらくの間、色も形もフナとよく似ています。成長するにつれだんだんと皆さんの知っている金魚の姿に変わっていくのです。
◆(中国で発見)
金魚が最初に発見されたのは約1500年前の中国。今でいうヒブナだったのですが、赤いフナが発見されました。その後、ヒブナを原種として、様々な金魚が生み出されました。金魚の飼育が始まったのは、10世紀後半からの宋時代。品種改良もこの頃から盛んになり、16世紀の明時代には、陶器の容器で飼育されていたようです。この頃に国外にも金魚が伝わって行きました。
◆(日本での金魚)
日本へ金魚が伝わったのは、16世紀の初め室町時代の末期だと言われています。しかし時代は戦国の世で戦乱の中、絶滅してしまったと言われています。
再び金魚が日本へやってきたのは、17世紀後半の元禄時代で贅沢品だった為、ごく一部の富豪や武家階級に飼われていたようです。
一般の人でも飼育されるようになったのは、18世紀半ばから19世紀の初めだと言われています。金魚鉢も売られるようになり、夏の風物詩として人気が高まりました。この頃トサキン、ジキン、ナンキンなどの金魚が生まれたと言われています。
現在では約30種類の金魚を見ることが出来ます。
金魚の種類は全部で30種類になるようですが、タイプ別で4タイプに分類されています。
・和金タイプ
・琉金タイプ
・オランダタイプ
・らんちゅうタイプ
の4タイプです。これから、タイプ別でご紹介していきます。
☆和金タイプ
和金タイプとは、背ビレがあり、フナに近い長い体型の金魚の品種のことを指します。地金を除く和金型の金魚は泳ぎが速いので、飼育する場合は和金型の金魚のみの水槽で飼育することが望ましいです。
◆和金(ワキン):赤い鮒(ヒブナ)の持つフナ尾から、三つ尾や四つ尾といった開き尾を持つ個体が突然変異で出現したもの。最もフナに近い体型をしており、全ての金魚の原点種。
◆朱文金(シュブンキン):三色出目金とヒブナ及びフナ尾の和金との交配によって日本人の手により作出された。和金型の体型に長いフキナガシ尾、体色が赤、青、白、黒の和を感じさせる雑色、モザイク透明鱗が特徴。
◆コメット:アメリカで、琉金の突然変異個体をフナと交雑させ固定化された。体型は和金型、体色は白地に朱(赤)色、長く伸びたフキナガシ尾が特徴。
◆地金(ヂキン):江戸時代初期、和金からの突然変異によって尾ビレが立ち上がった魚を選別し、尾張藩士が固定化したとされる。和金型の体型に、クジャク尾というX字に開いた特殊な形の尾と、口先と各ヒレの計6箇所が赤く、他の部分は白い模様、いわゆる六鱗(ろくりん)と呼ばれる独特の体色が特徴。愛知県の天然記念物。体質が比較的弱いので、上級者向けの金魚。
和金タイプの中にも上記のような種類に分かれているようです。
☆琉金タイプ
琉金タイプとは、背ビレがあり、なおかつ、胴が詰まって丸い体型の金魚を指します。
◆琉金(リュウキン):和金の突然変異で出現した尾ビレの長い個体を淘汰し固定化された品種。寸詰まりで体高のある丸い体、各ヒレが伸長し、特に尾ビレは長く発達することが特徴。
◆キャリコ琉金:琉金と三色出目金の交配で日本人の手により作出された。琉金の体型に、体色は浅葱、赤、黒、白で、モザイク透明鱗を有することが特徴。単に「キャリコ」とも呼ばれる。
◆出目金(デメキン):琉金の突然変異で眼球が突出したのを利用して作出された。体型は琉金で、左右に突出した大きな眼球が最大の特徴。赤い出目金が出現した後、赤出目金の突然変異で黒い出目金が出現した。
◆蝶尾(チョウビ):昭和50年代後半中国から輸入された品種で作出過程は不明。出目金同様に突出した眼と、上から見たとき蝶が羽を開いたように見える尾ビレの形状が大きな特徴。
◆土佐錦(トサキン):江戸時代、現在の高知県で「大坂らんちゅう」と「琉金」の交配により作出されたとされる。体型は琉金で、尖った口先、大きく反転する平付け尾が最大の特徴。高知県の天然記念物。体質が比較的弱いので、上級者向けの金魚。
琉金タイプは和金タイプに比べ、ゴージャスな感じがします。
☆オランダタイプ
オランダタイプの金魚とは、背ビレがあり、頭部に肉瘤(こぶ)が発達する金魚の品種のことを指します。
◆和蘭獅子頭(オランダシシガシラ):頭部に肉瘤が発達した琉金の突然変異個体を固定化した品種。江戸時代に、中国から琉球を経て、長崎に渡来した。背ビレがあって、肉瘤があり、伸長した開き尾を持つことが特徴。
◆東錦(アズマニシキ):昭和18年、横浜の金魚商がオランダ獅子頭と三色出目金を交配し作出した。体型はオランダ獅子頭、頭部に肉瘤が発達し、尾ビレは長く伸長、体色は赤と浅葱色(ブルー系の色)を基調にして黒が程よく配色され、鱗はモザイク透明鱗を持つことが特徴。
◆青文魚(セイブンギョ):昭和30年代に中国から日本に輸入された品種。作出過程は不明。体型はオランダ獅子頭で、青黒い体色を持つことが最大の特徴。肉瘤の出ないタイプの青文魚もいる。
◆茶金(チャキン):青文魚同様、昭和30年代に中国から日本に導入された。作出過程は不明。オランダ獅子頭の体型で、茶褐色の体色を持つことが特徴。
◆珍珠鱗(チンシュリン):昭和30年代に中国より日本へ輸入された中国原産の金魚。作出過程は不明。呼び名は「パール」、「ピンポンパール」の方が一般的になっている。背ビレがある丸い体型に、真珠のようなパール鱗が最大の特徴。
◆浜錦(ハマニシキ):昭和40年代に静岡県浜松の金魚問屋が香港から輸入した肉瘤の発達するタイプの珍珠鱗(高頭パール)を輸入。その中から出現した頭部の肉瘤が水泡状に発達する個体を選別・固定化したもの。体型、パール鱗は「珍珠鱗」と同様。最大の特徴は頭部の水泡状に発達する肉瘤(体液が詰まっているわけではなく、あくまで肉瘤)。
◆丹頂(タンチョウ):昭和30年代に中国から日本へ輸入された。作出過程は不明。オランダ獅子頭の体型に、頭部に発達する赤い肉瘤と、それ以外は白という体色を持つ品種。丹頂鶴を連想させる体色なので、日本では「丹頂」と名付けられた。
オランダタイプの特徴は、東部のコブだそうです。少し可愛らしさが加わってきました。
☆らんちゅうタイプ
らんちゅうタイプの金魚は、一般的に背ビレがない金魚の種類を指します。
◆らんちゅう:「マルコ」と呼ばれる肉瘤の発達しない背ビレのない金魚を、肉瘤が発達するように改良された品種。体型は丸くて短く、背ビレがない。頭部の肉瘤は豊かに発達することが特徴。
◆江戸錦(エドニシキ):昭和20年代、日本人の手により、らんちゅうに東錦を交配させ作出された。体型は背ビレがなくランチュウ型、柄は東錦同様の赤、白、浅葱色の三色で、モザイク透明鱗が特徴。
◆桜錦(サクラニシキ):昭和40年代、愛知県弥富町の養魚場が、らんちゅうと江戸錦を交配させたことが始まり。平成8年に正式な品種として発表・承認された最も新しい品種。体型は背ビレがなくらんちゅう型、体色は赤と白(更紗)のみ。らんちゅうと桜錦の違いは、らんちゅうが普通鱗なのに対し、桜錦はモザイク透明鱗であることが大きな特徴。
◆ナンキン:江戸時代に現在の島根県にあたる出雲地方で作出され、出雲地方特有の地金魚として飼われ続けている。ナンキンの特徴として、頭部が小さく肉瘤が出ない、背ビレがなく、四つ尾、目先が細長く目幅が狭い、などが挙げられる。島根県の天然記念物。
◆水泡眼(スイホウガン):中国で長らく門外不出とされていた品種で、宮廷などの支配層のみが長く飼育保存していた中国金魚。日本へは昭和30年代に輸入された。上向きの眼球と眼の左右に付く風船のような水泡状の袋が特徴。中にはリンパ液が満たされている。
◆頂天眼(チョウテンガン):水泡眼と共に中国金魚の代表格で、明治時代に日本に渡来した。赤出目金の突然変異を固定化した品種。眼が完全に上を向いており、背ビレを欠いていることが特徴。
縁日の金魚すくい、懐かしいですね!縁日の金魚は典型的な和金タイプのようです。せっかく縁日の金魚すくいで金魚を持って帰っても飼い方がわからなくて次の日に死んでしまった思い出があります。身近なペットとして昔から飼われていた金魚ですが、正しい飼い方を知りませんでした。これから金魚の正しい飼い方を勉強していきましょう!
☆金魚はそんなに弱くない!
子どもの頃に金魚すくいで取ってきた金魚を飼った思い出はほとんどの方にあるのでは?
最初の頃は熱心に飼育をしていたけど、次第に飽きてきて気が付けば死んでしまっていた・・・。これもたいていの方にある経験でしょう。
また、金魚を飼ってみようかなと思いつつも、昔飼っていたけど死なせてしまったし・・・・と飼うのをやめてしまう方も多いようです。(諦めてしまわれるのは、当店としても残念です・・・)
そもそも金魚は本当に弱い生き物なのでしょうか?
いえいえ実は金魚は、環境適応能力の高い丈夫な魚なんです!
水温が1℃~35℃なら生存可能といわれ、熱帯魚などではありえない適応能力の高さをもっています。金魚の寿命は7~8年ですが、20年以上の長命記録も少なくはありません。
では、どうすれば健康で長生きをさせることができるのでしょうか。
どうすれば、健康で長生きするのか!金魚の飼い方を説明していきます。
☆金魚の飼い方3原則①
◆狭い水槽にたくさんの金魚を入れない。
水槽のサイズと金魚の数を目安に導入する魚の数を決めます。
ただし、最初は目安よりも少なめの数を購入するのがオススメです。
数を少なめにする事で水質の悪化を遅らせることが出来、スムーズに飼育を始められます。
その後、水の汚れる早さや金魚の状態を見て新しく魚を追加していきます。
・30~45cm水槽
5~8cm程度の魚4~6匹。または8cm~10cm程度の魚2~3匹。
・60cm水槽
5~8cm程度の魚6~10匹。または8cm~10cm程度の魚4~6匹。または10~15cmの魚2~3匹。
☆金魚の飼い方3原則②
◆エサを与えすぎない エサはやるのも飼育、やらないのも飼育のうちと心得よ。
金魚はエサがある限り食べ続けますが、金魚は胃がなく、次から次に詰め込むと腸が消化不良を起こして死なせてしまいます。
1回に与える量は、水槽にいる金魚の数や大きさ、季節や健康状態によって違いますが、ひとつまみを目安とし、 それが5~6分でなくなるようなら適量、残るようなら与えすぎです。
一度に大量を与えるのではなく少量を回数分けてやるのがコツです。
☆金魚の飼い方3原則③
◆金魚の動きと水質管理(観賞ではなく観察の目で)
「よく観察する」ことを徹底しましょう。水の汚れはどうか、金魚の動き・泳ぎ方はおかしくないかなど、最低1日1回は日頃の体調を観察することが大切です。早めの発見は、迅速な処置につながり大事に至らないで済むのです。
餌を与える時に観察するのがポイントで、いつもと何か違うなと思ったら要注意です。
金魚の飼い方3原則を見ていると、何匹も同じ水槽に入れず、適度な間隔でエサをやり、よ~く観察して、自分が飼っている金魚の健康状態に注意して行けばいいという事がわかります。次は健康な状態を保つ飼い方をしらべました。
☆金魚の飼い方で大切なのは、水造り
金魚を買う前に水を飼えと言われるくらい「金魚は水が命」です。
では、金魚が健康に育つ水とはどう作ればよいでしょう。
金魚の飼い方で大切な水造りを説明します。
☆上手な飼い方①水質を浄化してくれるバクテリアを繁殖させよう!
初心者の方ですぐに死なせちゃったり、いろいろ苦労をして報われない方がおられたら、今一度考えを改めなおしてください。
金魚はバクテリアによって生かされているということを 金魚の飼い方を習う前にバクテリアを沢山繁殖させることが上手な飼い方の第一歩だと思います。バクテリアの繁殖なくして金魚は飼えません。
金魚を飼っていると、エサの食べ残し、フン、おしっこなどによって、 水質はどんどん悪化していきます。
悪化した水質はバクテリア(微生物)の働きで分解されて無害なものにしてくれ、金魚はすくすくと元気に育つことができます。そのために、水槽の中にバクテリアを沢山繁殖しましょう。
☆金魚の水槽と水換えのこと
金魚は水中でエサを食べ、フンをします。エサの残りやフンなどが水中に広がることによって、水はどんどん汚れていきます。
水の中で暮らす金魚にとって、水質の悪化は1番気にかけてあげたいところです。
水換えはできるだけまめに、定期的に行うのがのがいいですが、水槽の大きさや金魚の数、大きさ、エサの量などによっても変わってきます。
また、ろ過装置をつけている、つけていないという部分でも変わってきます。
☆水換えの頻度は?
金魚の飼い方でj大切な水換えには、部分的に水を換える方法と、全部の水を1度に換えてしまう方法があります。
部分的(水槽の水の1/3~1/2の量)に水換えをするのであれば、1~2週間に1回が目安。
全体的に水換えをする場合にには、月に1回が目安です。
ろ過装置の掃除は、種類によっても汚れ方によって違ってきます。これはろ過装置を使っているうちにどのくらいでそうじすればいいのかがだんだん分かってきます。
また、夏場など水温が高いときには水の中の酸素が減ってしまい、水が汚れやすくなります。いつもよりも水換えの回数を多くしてあげる必要があります。
こんなときにはすぐに水換え!水質悪化しているかも。
◆金魚が鼻上げ(水面で口をパクパク)しているとき
◆水が白く濁っているとき
◆水が臭いとき
◆エアレーションから出ている泡がなかなか消えないとき
◆エサを食べないとき
☆水換えの方法①
金魚の上手な飼い方の重要ポイントは水換えです。
方法1:部分的な水換え
部分的な水換えのメリットは、急激に水質を変えずにすむというところです。
『水換えをしないとならないけど時間がない!』というときにも、短時間で行うことができます。とりあえず半分でも新しい水と交換してあげるだけで金魚のストレスもだいぶ違います。
その分、水換えの頻度を多めにしましょう。
①あらかじめ、カルキ抜きをした新しい水を用意しておく
水槽から抜く予定の水と同じくらいの量を用意します。数日前から汲み置きしておいてもいいですし、市販の中和剤(ハイポ)を使用しても◎。
②ポンプを使って水(1/3~1/2)を抜いて捨てる
水槽から水をくみ上げる専用のポンプがあるのでそれを使うと便利。水槽の底のほうにゴミなどが溜まるので、できるだけ下のほうの水をくみ上げるようにします。
③カルキ抜きをした水を入れる
できるだけ、水槽の水の温度に合わせてから水槽に水を合わせます。
☆水換えの方法②
全部の水を取り替える
全部の水をキレイに取り替えてあげれば、金魚も当然喜びます。このとき注意したいのは、『水温を変えない』『カルキ抜きした水を使う』『ろ過装置の掃除は別の日に行う』ということ。この点を守れば、一気に水槽の水を替えても大丈夫です。
水温を変えない、カルキ抜きした水を使うは当然ですが、ろ過装置の掃除を別の日に行うのはなぜ?と思うかもしれませんね^^
水槽の水換えとろ過装置の掃除を別の日に行うのは、金魚の飼育にとって大切なバクテリアを守るため。バクテリアには金魚のフンなどを分解してくれる役割があります。水換えとろ過装置を同時に洗ってしまうとバクテリアが減少してしまいます。なので、水換えをした翌日にろ過装置の掃除をする、というようにします。
①金魚を別の容器に移動させる
水槽の水と一緒に、金魚を別の容器に移動させます。飛び出ないようにフタをしておきましょう。
②水槽の掃除をする
水槽についたコケをスポンジでこすり落とします。また砂利や水草、アクセサリ類も洗います。
③砂利やアクセサリ類を水槽に戻す
④水温を合わせた水を水槽に入れる
金魚がいる容器の水と同じ水温にしておきます。同じ部屋に置いておくことで、自然と水温が合ってきます。もちろん、カルキ抜きも忘れずに行います。準備が出来たら水槽に水を入れます。
⑤10分ほどろ過装置を回して、金魚を入れる
しばらくろ過装置を回して水を慣らしてから金魚を入れます。金魚を入れるときには、バケツの水も一緒に戻します。
☆金魚の上手な飼い方③金魚の快適水温を保つ!
金魚の飼い方で注意するのは水温の変化です。
金魚は、水温の変化に合わせて体温も変化します。水温が高くなれば体温が上がり、活発で食欲旺盛になります。逆に水温が下がると体温も下がり、動きは鈍く、エサもあまり食べても消化できなくなります。金魚の適応可能水温は1℃~35℃ですが、あくまで適応可能な範囲であり、快適な水温であれば、15℃~28℃くらいです。
一般的に金魚は、5℃以下:冬眠状態、15℃以上:元気に動き、エサを食べる、20℃~28℃:動きが活発で食欲旺盛、28℃以上:動きが鈍く食欲も下がるとなります。
また、金魚は急激な水温の変化に耐えることができません。普段生活している水温のプラスマイナス5℃が耐えられる許容範囲です。よって、急激な温度変化が起きる梅雨時期などや水の入れ替えの際は注意が必要です。
☆金魚の飼い方で注意する病気!
私たち人間も、急激な気温の変化があると風邪を引いたりと病気になってしまいます。金魚も同じです。水温・水質が大きく変動すると病気にかかりやすくなってしまいます。では、金魚がかかってしまう代表的な病気を4種類を紹介します。
☆白点病
■原因白点虫が寄生することで発病します。 水温が下がり魚が衰弱した時にかかりやすい病気です。
■症状
初期症状では金魚がかゆがって体をこすりつけます。ヒレや体に白い斑点ができ、放っておくとあっというまに白点が体中に転移し、ひどくなると全身が粉をまぶしたようになって死んでしまいます。やがてはエラ病を併発することもあります。金魚の病気ではメジャーな存在でしかも恐ろしい病気です。
■対策
多めの換水をし、1~2週間、治療薬(メチレンブルーやグリーンFリキッド)で薬浴をします。 病気が発生した水は全て捨て、水槽内も掃除し、28~30℃くらいに加温しエアレーションを行うと治癒率が高まります。薬浴している間はなるべく絶食させてください。
☆尾ぐされ病(カラムナリス感染症)
■原因カラムナリスという細菌に金魚が感染すると発病します。
水質が悪化していると菌が繁殖しやすくなります。
■症状
初期症状のうちは尾やヒレの先端部分が白く濁り、やがてヒレ全体が腐ったように白くふやけてボロボロになり、次第に体も変色していきます。口の先端やエラなど、その他の部位にも転移する可能性があり、エラに感染すると呼吸困難を起こして死んでしまいます。伝染病なので、できるだけ早く発見し、治療することが必要です。
■対策
別容器で治療薬(ニューグリーンFやグリーンFリキッド)で薬浴をします。病気が発生した水は全て捨て、水槽内も掃除してください。 薬浴している間はエアレーションを行いなるべく絶食させてください。
☆松かさ病
■原因原因の多くはエロモナスという細菌の感染によるものだといわれますが、実際にはっきりした原因は解っていません。エロモナス菌はどこにでも存在し水が汚れた時に爆発的に増殖します。 健康な金魚であれば感染などせず、あまり怖いものではありません。金魚の体調が悪いときに水質が悪化すると感染します。 感染力は弱いので1匹が発病してもすぐに水槽中に広がる恐れはありませんが、注意は必要です。
■症状
ウロコが松かさのようになり、その後金魚の体が膨らんでくるので産卵と間違うこともあります。
■対策
まず水替えをし、水質を浄化します。頻繁に水替えをしていても、底砂に溜まったフンや食べ残しのエサなどが腐敗して、水質が悪化する場合がありますので、水槽内の器具などを掃除したり、ろ材や底砂も掃除してください。 次に治療薬(グリーンFゴールドなど)で薬浴をします。さらに経口投与(エサを原液に浸して乾燥させる)による治療があげられますが、完治しにくい病気ですので、水質管理をしっかりする予防を心がけてください。
☆水カビ病
■原因金魚同士の喧嘩、物理的衝撃、水温や水質の急変、ストレス、別の細菌の感染がきっかけとなり、体表に傷があったり、抵抗力が落ちたりしている場合に傷口に水カビが付着し綿帽子状に繁殖する。
別名ワタカブリ病とも呼ばれる。
■症状
体の表面に白い綿のようなものが付着し、ひどくなると出血することもあります。まずは体が傷ついていないかチェックしてください。
似た症状に白雲病(コスティア症、キロドネラ症)がある。こちらは初期は体をこすりつけようとし、元気がなくなり食欲が低下します。体表に白い雲状のものが現れ、進行すると水底でじっとしたり水面で浮遊することも。
■対策
傷のある金魚は傷口がふさがるまで治療薬(フレッシュリーフ)で薬浴をします。 カビがピンセットなどで取れそうなら金魚に傷をつけないように取ってあげてください。
いかがでしたか?最後に金魚の病気の写真をお見せしてしまいましたが、これも金魚の飼い方には欠かせないポイントです。上記にもありましたが、金魚も生き物です。私達人間と同じように住む環境によって健康状態も変化します。つまり、金魚の上手な飼い方は金魚にとっての快適な環境を整えて、それを維持することなんですね!そうそう、あまりエサを与えすぎないようにもしてくださいね!それが、金魚の正しい飼い方だと思います。皆さんも、一番身近な金魚を飼ってみませんか?
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