床の間に掛け軸ををかける理由とは?そもそも床の間ってなに!?

    あなたの家に床の間はありますか?畳の敷いてある部屋はありますか?掛け軸は飾ってありますか?最近の住宅は床の間を作ることも少なくなってきています。20代~40代の方々にはあまり身近ではないかもしれませんが、是非床の間と掛け軸の意味を知ってみてくださいね。

    床の間とは?

    床の間とは、何かご存知ですか?畳の部屋にみられる座敷飾りのひとつで、もともとは16世紀頃に登場した書院作りからきています。宴会や会食などで、上司や年上の方は床の間の前に座るのが和室の基本ですよね。では、床の間とは何なのでしょうか?をお伝えします。

    床の間の意味

    日本の建物の中で、座敷を一段高くしてある場所。
    掛け軸や花などを飾り、上座として存在しています。
    床の間は、普段使わない空間だからこそ、大事にしておく場所でもあります。

    語源・由来

    「床」は、奈良時代、人が座る「座」や「寝床」という場所として使用されていました。
    室町時代には「床」と呼ばれ押し板で一段高くされました。
    主君や家臣が会う場所を「上段の間」、一段高くなった場所を「床の間」と呼ばれるようになりました。
    現在は、茶室が造られたことにより、「上段」と「床の間」がひとつになっています。

    歴史

    床の間は、室町時代に生まれ、安土時代~江戸時代に完成されたと言われています。
    室町時代前は、別々の部屋に書院や棚がありましたが、それらが一つになり「床の間」が出来ました。その後、数寄屋(茶室)が造られるとともに、様々な材料やデザインなどで改築され、いろいろな形をした床の間が造られるようになりました。

    掛け軸とは?

    掛け軸は、よく床の間の壁に掛けてあるところを見かけます。色々な絵がありますが、掛け軸とは一体どのような存在なのかをご存知ですか?基本的な意味をお伝えします。

    掛け軸の意味

    掛け軸は、観賞用として床の間などに飾られています。
    様々な図柄にはそれぞれの意味があり、縁起担ぎやその時期の行事によって掛け変えられることもあります。

    語源・由来

    掛け軸は、元々は中国の家で礼拝用として使われていました。
    「掛けて拝む」という意味が込められています。

    茶室での役割

    床の間の掛け軸は、実は、茶道具立派な茶道具のひとつです。茶道とは、お茶とお茶菓子を頂くだけでなく、茶道具やその場の雰囲気を味わうことにも楽しみがあり、その中心となるのが掛け軸となっています。その茶会の目的に合わせ、掛け軸に書かれている図柄や言葉を掲げます。そして茶会に参加している人達がそれを見て場を味わって楽しみまます。

    床の間で使用する掛け軸の歴史

    床の間で飾られる掛け軸はまず、中国の北宋時代、「掛けて拝む」という仏教の仏画用として使用されていました。日本では、鎌倉時代後期、禅宗の影響で水墨画が流行しはじめ、掛け軸は芸術品として世に知れ渡っていきました。室町時代以降、千利休が床の間に飾られている掛け軸を茶の席で見て、人々に重要性を伝えてから掛け軸は流行。様々な場面で異なる掛け軸が使われるようになりました。昭和の戦争により、掛け軸を見て楽しむという需要が減ってから現在は家の洋風化もあいまって、掛け軸離れは進んでいます。

    掛け方

    掛け軸の掛け方の説明です。
    「矢筈」という道具で掛け軸を掛けたり、
    「風鎮」という重りを使って巻グセを直す道具があります。
    掛け軸は、丁寧に取り扱いましょう。

    しまい方

    掛け軸のしまい方の手順です。
    こちらでも矢筈を使います。できれば2人で丁寧に取り扱いましょう。
    紐の巻き方もきちんとした巻き方を心がけてください。

    このように、掛け軸は出し入れする時にきちんとした手順があることをご存知でしたか?
    桐箱に収めて湿気や乾燥から守るのも大切です。
    さすが、厳粛な場でである茶会に使用されていた代物ですよね。

    床の間に掛け軸をかける理由

    床の間は、神の宿る場所とされています。掛け軸は、その場所に縁起の良い掛け軸を掛けることで、家の運気を上昇させると言われています。
    ・家運隆盛 健康長寿 夫婦円満 家内安全 金運上昇 などをもたらす大切な空間です。

    床の間に掛ける掛け軸の種類

    床の間の掛け軸には、多くの種類があります。旅行先の旅館や老舗の和食店などで、上座である床の間の掛け軸を見かけたことはありませんか?掛け軸のことを少し覚えておくだけで、話題作りにもなりますし、そのお店が掛け軸にどのような意味を込めているのかが分かり楽しいですね。

    結婚・結納・正月・慶事全般用

    「松竹梅高砂(画像左)」「鶴亀松竹梅(画像右)」
    お祝い事、正月用使います。
    慶事用として床の間に必要な1本です。
    掛け軸を掛ける時期は、慶事の度に1週間~1ヶ月程。
    正月は元旦から1月末までです。

    結納・結婚・結婚記念日

    「鴛鴦」「夫婦昇鯉(画像)」
    夫婦円満として、使用することができます。
    この掛け軸は華やかさに欠けるので結婚記念日に使うことがオススメです。
    「鴛鴦」は冬。「夫婦昇鯉」は夏の季節に使用できます。

    正月用

    「旭日」「旭日と鶴」「七福神(画像)」「三福之図」
    正月に掛けるのに相応しい掛け軸です。
    元旦から1月末まで掛けます。

    仏事・弔事 

    「六字名号(画像)」「観音」「十三佛」「蓮華」
    仏事やお彼岸、お盆、弔事などで飾る掛け軸です。
    仏事用として最低限必要なものです。

    出産

    「四君子」「四季花」は、縁起物として掛ける掛け軸です。
    「龍(干支)」「虎(干支)(画像)」などは子供の干支に合わせた掛け軸です。

    節句

    「雛」「兜」「鯉の滝登り(画像)」
    節句の1ヶ月前から節句終了まで掛けます。
    「鯉の滝登り」は、男子の節句用としても、夏や年中の掛け軸として使用することができます。

    開店・開業

    「七福神」「赤富士(画像)」「二福神(恵比寿大黒)」
    商売繁盛、吉祥の縁起物として掛ける掛け軸です。
    「赤富士」は夏の掛け軸として使用することもできます。

    新築祝い・落成祝い

    「竹に雀(画像)」「富峰」「四季花」「山水」
    「竹に雀」は、地に根をはる竹、子孫繁栄と吉鳥である雀という縁起物の掛け軸です。
    年中、夏に掛けて使用することもできます。

    長寿

    「松竹梅高砂」「鶴亀松竹梅」「六瓢(画像)」「亀」
    「六瓢」は無病に通じる縁起物の掛け軸です。
    その他の物は長寿の縁起物として使用されます。
    還暦・喜寿など祝いの時期に掛ける掛け軸です。

    選挙・昇進

    「大昇鯉(画像)」
    「鯉の滝登り」という意味です。
    黄河の龍門を昇れば龍に進化するという故事から、出世を願うときに掛ける掛け軸です。
    五月の節句、夏にも掛けることができます。

    年中掛け

    「山水」「四季花(画像)」「四君子」「書画」、
    他、季節を限定しないもの、縁起物、書などを掛けることもできます。
    これらの掛け軸は季節に関係なく年中掛け、傷みを防ぐために1~2ヶ月ごとに掛け変えます。
    普段用として、最低2本を用意し、交互に掛けることをオススメします。

    季節掛け

    「梅に鶯(春)」「鮎(初夏)」「紅葉(秋)」「南天に小禽(画像)」など他にも様々あります。
    季節に応じて掛け軸を掛けます。
    実際の季節の1ヶ月前に掛けるのがオススメです。

    まとめ

    最近の住宅には、床の間を設けることが少なくなっており、身近に感じられなくなってきました。
    しかし、家の中の守り神や聖域などとして、今でも大切にされている家も多くあります。
    これから新築を建てようとしている方、または改築をしようと考えている方は、
    今一度床の間の意味を知っていただき、是非、ご興味を持ってみてくださいね。

    関連する記事

    この記事に関する記事

    TOPへ