観葉植物を種から育ててみよう!種まきのコツは?種をまく時期は?
2016/08/23
tomoyo1984
2016/05/29 更新
日当たりさえあれば、マンションのベランダやキッチンをおしゃれに彩ってくれる観葉植物たち。その中には多肉植物が多く含まれています。多肉植物はバラに似た葉形をしていたり葉に色がついていたりと、ユニークできれい。種から育てたらどうなるか、種まきしてみませんか?
多肉植物は、普通の植物では生きられない乾燥地帯や塩の多い土でも負けずに育つよう、体内の柔組織に水分を貯められる植物です。
これはベンケイソウ。一族の大部分が多肉植物になっています。この種族は全身に水を蓄えるので、茎も葉も普通の植物に似て、ただ幅が太くなります。
リュウゼツランの仲間の多肉植物は、茎が短くなって主に葉が分厚くなります。暖かい乾燥地域の原産で、アメリカ先住民は茎や葉を食料にしていたそうです。竹と同じように一生に一度だけ花を咲かせて、枯れてしまいます。
茎に水をためる多肉植物の代表格は、サボテンです。葉が残ったものもありますが、針のようになってしまったものが多数。茎が緑色になって光合成します。
瑠璃兜
ひとくちに多肉植物の種といっても、もとは普通の植物が変化したものですから実にいろんな形をしていて、大きいものからホコリのように小さいものまでありますし、形もさまざま。これは瑠璃兜というサボテンの種で、ごつごつした感じですね。
トックリラン
トックリランは日本では観葉植物として、よく鉢に植えられています。根元がトックリのように大きくふくらむので、その名がつきました。リュウゼツランの仲間なので、数十年に一度しか花は咲かせません。この種は貴重なんですね。羽つきの覆いにこうやって何粒か入っているようです。
多肉植物の種は、育つ環境が少し特別ですから、普通の園芸植物の種とちょっぴり播き方がちがいます。それで初心者の場合、セットになった栽培キットを使うのが最初は楽。
こんなかわいい缶入りの多肉植物栽培キットを売っています。丸っこい球型サボテンになるのが『マルさぼちゃん』、すらっと伸びる柱型サボテンが『ナガさぼちゃん』、そして白い毛が生えるのが『さぼジイさん』です。名前の付け方が面白い。
栽培セットの中には、サボテンの種、水をかけると膨らむ培養土、土の腐りを防ぐゼオライトが入っていて、缶の中でそのまま種を播き、育てることができます。
まず缶の中にぬるま湯を9割ほど入れ、サボテンの種栽培用の乾燥した土を投入します。5分ほどで吸水してふくらむので、周り腐敗防止用にゼオライトを入れておきます。
種まき用土にサボテンの種をまきます。一箇所に固まらないよう、平均的に散らばしてください。サボテンの種は好光性で光がないと発芽しないため、土の上に置いて軽く押すだけで、埋めないようにしてください。それから缶を明るい日陰に置いて、芽が出るまで乾かさないようにします。穴をあけたラップをかけておくのもいい方法でしょう。
これがサボテンの種から発芽したところです。小さなカニのはさみみたいで、かわいらしい。大部分の芽が出たら、缶の置き場所を風通しのいい明るいところへ移してください。
そして、こちらが種をまいたマルさぼちゃんの1年後。サボテンは生長がゆるやかで、すぐには大きくなりませんが、それでも1cmの背丈になって、立派なトゲトゲが立っています。こうなると愛情がわきますね♪
多肉植物の種
ともかく多肉植物を種から育ててみたければ、こういう混合の種が市販されています。多肉植物は種を採った直後なら発芽が早いので、できるだけ発芽保証期間内の種を買ってください。
ピート
ピートモスはミズゴケなどが長年積み重なってできた泥炭の一種で、水をよく吸い、ほぼ無菌です。それをさらに消毒し、強い酸性を中和して種まき用土にしたのがこのピートバン。発芽しやすい用土です。
種まき専用土
すでに消毒してあるので、種をまいて腐りにくい土です。軽いバーミキュライトや保水のいい赤玉土、鹿沼土などが混合されています。
ピンセット
種から生えたばかりの多肉植物の小苗を植え替えるときなどに、先が細くなったピンセットがあると便利です。竹箸の先を細くけずって使ってもOK。
消毒薬
多肉植物はふつうの園芸植物より蒸れに弱いので、播く前に土を消毒しておくと安心です。種まき用土のような清潔な土でも念のため、ベンレートやダコニールを規定に薄めて播いておく人もいます。
霧吹き
消毒用や、細かい種が流れない水やりに使う霧吹きです。ひとつあるといろいろ便利。スプレー型のほうがプッシュ式より疲れにくくて使いやすいです。少しの種まきなら100均の製品でも充分。
ここではプラのコップを半分に切り、底に穴を5個あけて、種まき用に使っています。こうすると発芽した後に容器の縁で日光をさえぎることがないし、用土の水分が見てわかり、管理しやすいです。
基本的には、多肉植物の種が発芽した1ヶ月後ぐらいに植え替えます。ただ小さな苗なら半年ぐいそのままでもかまいません。多肉植物の苗はお互いの根がからまると強く成長するため、1cmぐらいの間隔で植えて大丈夫です。1日3時間ぐらいは日に当てましょう。ただ夏の西日は強いので、できれば午前中に。
種から育てて1回植え替えたアナカンプセロス『桜吹雪』の苗です。花が咲くにはあと2年かかりますが、このかわいい姿で観賞価値は充分。他の多肉植物と寄せ植えすれば更に華やかになりますよ。
いかがでしたか? 多肉植物は再生力が強く、ただ切って空のコップに挿しておくだけで根が出てくるほど挿し木が簡単なので、わざわざ種をまくのは手間かもしれません。でも一度にたくさん増やしたいときには便利ですし、少しの場合でも種から自分の手で育てたんだと思うと愛情がわきます。ある程度大きくなってしまえば、普通の草花より水やりが少なくてすみ、丈夫で手入れが楽なので、ためしにまいてみませんか? 楽しい経験になると思いますよ♪
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